先日、オンライン学習できる南アフリカワイン検定というものを受けてみた。知人が以前受講していたことを思い出しながら(なんてマニアックな検定なんだ…と少々呆れてその時は手を出さないでいたが)、気になり続けていたこの検定を、ふと受講してみることにした。
南アフリカワイン検定とは、南アフリカワインの魅力を学ぶことができるオンライン・エデュケーション・コースだ。南アフリカワインを知るための6つセッションを自主勉強し、各回のクイズを解く。全部終了すると合格証が発行でき、Wines of South Africa(WOSA)の名簿に「南アフリカワイン・フレンド」として登録される。これら全てを無料でオンライン学習できる仕組みになっている、なんとも親切なサイトだ。
南アフリカワインについて知っていること…確かに、数年前のワインエキスパート試験の時に勉強はした。思い出す単語は「ピノタージュ」「スティーン」「ケープドクター」「パール」…ぐらい、か?(ほぼ忘れかけていたのだけど)。日常ワインとして意識的にあまり手に取らなかったからだと思う。敢えて南アフリカワインを選ぶ、ということは残念ながらなかった。しかし、今回は「敢えて」探してしまったワインがある。それがコーヒーワイン。
コーヒーワイン、ご存知だろうか。かなり人気らしい記述だったが私は知らなかった。検定セッション内でこの文字が出てきた時に「えー、コーヒーフレーヴァーでも付いてるのかしら…」と疑ったのだが違うらしい。コーヒーの香りとは確かに強いローストされたような樽香に使われる表現だか、それがワインの名前になるほどの強さなのだろうか。
コーヒーワインとは、香料等は使わずモカやカカオのようなコーヒーを思わす芳しい香りが強いワインらしい。ピノタージュ種をロースト・オーク板が施されたタンクで発酵する独特の製法によりコーヒーやチョコレートのカカオの香りが強く付くようだ。
…飲みたい。ワクワクというのはこういった感情のことを言う。飲みたくて、うずうずする。どんなワインなの? 本当にコーヒー? 甘いの?
ネットで探してみようと思っていたら、近所ですぐに見つけることができた。
なんと…こんなすぐに見つかるなんて。本当にワインとは ”知らないものは、手に取らない、視界に入らないもの” なのだろう。だからこそ、学びはワインライフを一瞬で広げる。
さて、飲んでみよう。本当にラベルにCOFFEE MOCHAとあるではないか。これは…フレーヴァードワインと勘違いしてしまう可能性もあるだろうなぁ。。
色合いはグラス越しに指が通らないほど濃い。ねっとりとした粘性が見られる。香りは…「お~!焦げ!(笑)」と期待以上の焦げ香に思わず笑ってしまった。かなり強いロースト香がする。トーストを焼きすぎて焦がした時の香り、コーヒーショップに入った時の香り、そして疲れた時にビターなチョコレートを口に運んだ時の鼻から抜ける甘美の香り。さすが、コーヒーワインだ。味わいは…力強さがある辛口。ただ、香りが甘いせいか一瞬にしてリヴザルト(甘口ワイン)を思い出した。コーヒーワインとチョコレートのマリアージュもバレンタインにいいなと思うほどの面白い出会いだった。
知らないワインとの出会いを狭めているのは自分自身だ。日常手に取るワインを変えるのは、意識と知識。改めて、ワインを知ることは人生の楽しみだなと感じた学びだった。皆さまも、積極的に新たなワインの出会いを楽しんでみてはいかがだろう。
南アフリカワイン検定HP:http://wincle.com/sawinetest/