先日の日本ワインコンクール2017で銀賞を受賞した素晴らしい白ワインを味わいに、広島三次ワイナリーにやってきた。三次インターから車で3分の立地。併設のカフェや広々としたショップで試飲から郷土品購入までできる。ソフトクリームを頬張る子供の隣で、運転手のお父さんはぶどうジュース、お母さんはほろ酔い、という家族で充分楽しめるワイナリーだ。
TOMOÉシリーズ
広島ワイナリーのワインといえば、2008年にスタートしたTOMOÉシリーズがある。この土地ならではの個性と特性を生かしたワインは、単一品種からブレンドまで幅広く、輝かしい数々の受賞歴は上質なワインであることの証である。1本1本の品種の個性を考え、三次ワイナリーらしさを重要視した造りをされているようだ。TOMOÉシリーズの赤ワインのほとんどはオークの木樽を使って熟成されているため、香りに甘やかさと複雑性を感じる事ができる。
TOMOÉシャルドネ新月
TOMOÉシリーズの中でも、新月はぶどうが冷えている「ナイトハーベスト」で手摘み収穫される。スタッフの方から、一つ一つじっくり果実を見極め選果していると伺った。グラスを回さずとも立ち上がるヘーゼルナッツオイルのような、辺りを包み込む香ばしさ。南国の過熟感を感じるフルーツの香り。
口に含むとゴクンと喉を鳴らす飲みごたえのある力強さで、最後はボテっとしないエレガントさを残している。最近は日本ワインの素晴らしさに驚かされることが多い。
試飲させていただきながら、スタッフの方からポロリと本音がもれる。「日本ワインコンクールでのもちろん銀賞も素晴らしく光栄だけれど、金賞の実力があるはずなんだが…」と。
金賞という目指すべき目標があると、醸造家から販売スタッフに至るまで強い想いを持ちチームワークがとても良いのだろうと感じた。
スーパーセカンドというボルドーワインのようなネーミングが、今後日本でも生まれるのかもしれない。銀賞受賞とは素晴らしいものだ。「おしい!広島県」から「カンパイ!広島県」へと、広島のワインを手に美味しいカンパイが広がっている。
シャルドネ新月。エレガントで素晴らしい日本ワインを、猛暑の西日本で楽しめる時代になってきた。ますます日本ワインが面白い!
広島三次ワイナリー
広島県三次市東酒屋町445番地の3
http://www.miyoshi-winery.co.jp/