目指せ!「おうちソムリエール」
ワインを美味しく飲むために、学びや暗記が必要なのだろうか? そんなはずはない。ワインは飲み物なのだから、貴方が「美味しい!」と思うなら美味しいのだ。
ただ、「美味しい!」だけで完結するにはもったいないと感じるなら、「美味しい!」のその先を求めて学んでみることをオススメする。全国のワインエキスパートがご案内するワインの最初の学びへ。
11月13日(日)第3回「J.S.A.ワイン検定シルバークラス」が今年も終了した。一般社団法人日本ソムリエ協会がワインに興味のある20歳以上の人を対象とする、年に一度の検定試験だ。ワイン検定って?? と認知度はまだまだ・・・かもしれないが、その内容は申し分ない。
「J.S.A.ワイン検定」は初級のブロンズクラスと、ブロンズクラス認定者のためのシルバークラスの2クラスある。2クラスあるけれど、どちらも「入門用」という位置づけだ。まずはワインの基礎を学んでから、世界各国のワインの品種や法律の違いを頭に入れていく。入門用といっても、シルバークラスのテキストの内容を全部覚えたら、より上級のワインエキスパートも受かるのではないか・・・というぐらい充実していて、わたし自身、講師をつとめながら、ちょっぴり焦りと共に学びを深めなければと襟が正される。
ワインが難しいと感じる理由は、カタカナが圧倒的に多いからだ。こればかりは仕方がない話だが、丸暗記してもらうしかない。でも、苦労の先には必ず深い愉しみが待っている。闇雲に暗記する必要はない。ワイン大国のフランス、イタリアを軸に、各国の品種や法律の違い知っておくだけで、新しい世界が広がる。
ワイン検定を学ぶ人はどんな人だろう?
意外かもしれないが、一般の主婦や晩酌ワイン好きの男性だ。私は自宅のダイニングテーブルで、女性だけの「ワイン検定」を開いている。おそらく我が家は最小規模の試験会場だろう。受験者は講義を受けてから試験に挑むことになる。
主婦がワインの学び?? と思われるかもしれないけれど、食卓を担う主婦にワインの知識があれば、家族のワインライフはさらに広がるはずだ。一家にひとり、「おうちソムリエール」。
おうちソムリエールはコスパの高いワインを選ぶ知識を持ち、家族のためにワインに合う料理を、家族の健康を考えながら提供できる。こんなに素晴らしいことはないのでは? と、おうちワインライフを推進している私は生徒さんに熱弁してしまう。
今年も生徒さんにカタカナを申し訳ないほど頭に叩き込んでいただき、試験を実施した。見事全員合格! みんな感動で鳥肌もの。試験終了後の乾杯が身に染みる。
暗記は必要なのか? 覚えるだけのワインの知識は使えるのか?
実際はここからがスタートだ。カタカナで覚えた品種や各国の生産地名などの学びの記憶が実体験のリンク先になる。ワインのラベルを読んで、「これ知ってる!」という単語に出合うとワクワクする。想像力が世界地図を駆け巡る。何も知らずに飲んでいるのとは大違いのワインライフが広がる。
「美味しい」の向こう側。
広すぎるワインの世界を楽しむためには、少しずつでも知識を身に付けること。
そうすれば、一杯の美味しさが格上げされていく。
じっくりとワインの学びを愉しむために、ゆったりと学びを進めよう。
※「J.S.A.ワイン検定」とは?
ワインの普及を目的とした 一般社団法人日本ソムリエ協会が主催する検定試験です。
2012年に初めて「J.S.A.ワイン検定・ブロンズクラス」がスタートしました。
ワインライフを楽しみたい方や、ワインに興味がある方のための入門的な位置付けで、
20歳以上の方ならどなたでも受検できます。
講師は「J.S.A.ワインエキスパート」の有資格者が担当します。
検定はテキストより出題され、ワインテイスティングはありません。
当日の講習会で要点を学んでいただいてからの検定となります。
受検者は検定場所を選択できます。
詳細はこちら。