前回に引き続き、西オーストラリア州内で楽しむワイナリー旅。今回は、「マーガレットリバー編」をお届けします!
Aussie Way~豪に入れば豪に従う~
西オーストラリア州内で楽しむワイナリー旅 2
マーガレットリバー旅
ワイナリーだけでなく、サーフ名所としても知られる観光地が故に、マーガレットリバーでの宿泊先の選択肢は豊富だ。
アパートメントタイプのホテルやラグジュアリーなリゾート施設、エコ・リゾートと呼ばれる設備が一式揃ったキャンプ場など様々だ。
私はいつも、Airbnb やそれに似たサイトを利用し、誰かのホリデーハウスを一
軒丸ごと借りることが多い。この辺りでは、これが主流だったりもする。
前号同様に私が借りたのはマーガレットリバー中心部から少し海側にある家。
リビングにある大きなガラス張りのスライドドアを開けるとウッドデッキが広がる開放的な間取り。デッキに出ると、波の音が聞こえてくる。
今回は、友人3家族でこちらに滞在。寝室・シャワールームは、各家族に1つ。
至れり尽くせりのホテルに滞在するのも良いが、気のおけない友人とひとつ屋根の下で、そこに暮らすように旅がでるのは、最高である。
初日の夜は、決まってホームパーティを開く。お気に入りのスーパーでお肉やお野菜を購入しウッドデッキでのBBQの準備が整った。
友人集まってのディナー
インターホンが鳴り、友人でありスカイワインの醸造家のスカイとジャレッドが段ボールいっぱいに入ったワインを持ち到着。
彼らのプライベートセラーに眠るヴィンテージワインや、醸造途中のサンプルワインなど、たくさん持参してくれた。
酔っ払う前にと、醸造途中のワインやブレンド前のワインを試飲し、「あーで
もない。こーでもない。」とそのワインの味わいについて話し合った。彼らのワインへの情熱を知り、感性を交換することは大切で、この日またさらに彼らのワインが好きになり理解と尊敬が増した。
肉奉行の男性陣が、買い揃えたオージービーフや貴重な和牛、イタリアンソーセージをグリル。腹ペコな男性が多かったからか、一瞬にしてなくなってしまった。
ワイン好きが集うと、なかなか終わりが見えてこない。この日も夜遅くまでひたすらワインの話をしながらたくさんのボトルを空けた。
スカイワインの新セラードアへ
私は、記憶がなくなるまで飲むということはほとんど経験がなく、酔っ払って
ゆるく結んだ約束も出来るだけ守りたい方だ。
スカイが念願かなって最近OPENさせたこだわりのセラードアに行くと約束したものだから、まだ少し昨夜のお酒が残る朝、スカイのセラードアへ向かった。
古くからあったヴィンテージ感漂う木造の建物を、自分たちで補強したそうだ。
木の温もりと優しい雰囲気が滲み出る素敵な建物だった。車椅子を利用する方やベビーカーを押すお母さんにも、気軽に入れる場所にしたい。と段差は自らコンクリートで埋めスロープへ。
至る所に、彼らの優しさや情熱を感じる。
ワインを試飲するカウンターの足元は、一面がチョークボードになっている。大人たちがワインを試飲する間、足元で子供たちが退屈しないようにと工夫したそうだ。
ここへ来ると、美味しいワインが試飲出来るだけでなく「人を想う」優しい気持ちに気づかせてくれる。皆が楽しく心地よい空間で、自分のワインを飲んで欲しい。「ハッピーな場所にいつもある」そんなワインを造りたいんだ。と話してくれた彼らのワイン造りへの想いがまたひとつ形となったのが、このセラードア。
今後、益々目が離せない生産者である。
この記事を書いた人
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2015年にオーストラリアへ移住。WSET WineEducationにてワインを学び、現地でソムリエを経験。WINE LISTのオーストラリア現地スタッフとしての他、ワインコンサルタントとしても活躍。毎月パース市内にて、ワイン教室を開催。
Facebook: Kisaki Moto instagram: kisakimoto
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