ダブル・ゴールド賞獲得!
紺碧の海を眺めながらワイングラスを傾ける。
つまみは、ぽいっと投げて、風に浮かぶカモメとシェア。夕暮れ時に立ち寄った人は、陽が沈み終わるまで動けなくなる。
こんな楽しみがあるワイナリーは、ロングアイランドでは他に存在しない。最東端にあるコントコスタ・ワイナリーは、雄大な眺めを求めてくる人々でいつもにぎわっている。
板で外側を囲った素朴な造りのテイスティングルームと、海風を受けて力強くまわる風力発電ユニット。これらが示すものは自然環境を守る強い意思。さらに特殊な節水設備やリサイクルスティールを使っていることなどが加わり、LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)から金賞を与えられた、北米では数少ないワイナリーだ。
2002年に初めて苗が植えられ、2007年にボトルができたばかりというのに、間もなくロングアイランド最高のワインを産するだろうという期待がかけられている。既に2012年産のカベルネ・ソーヴィニヨンは、2014年のInternational East Meets West Wine Challengeでダブル・ゴールド賞を獲得している。
畑の面積は62エーカー。年間生産量は3,000ケースのみ。
にもかかわらず、人気の高い「シャルドネ」は生産していないと聞いて驚いた。その代わりに、オーナーのMike Kontokostaは、フランスのロワール渓谷のメイン種である「ソーヴィニヨン・ブラン」と「カベルネ・フラン」に賭けたという。
フランは芽を早くだすので、その分、熟成期間を長くとれるというのが理由だ。もと企業弁護士だった彼は、ロングアイランド・ワイナリーのパイオニアの一人であるRay Blumと働きながら「なぜそうなる?」を口癖に、こうした貴重な知識を得て成功を導いた。
類稀な美しい景色を保有したことで、テイスティングルームは満杯状態が続く。
3,000ケースは、ここのビジターの需要だけで終わってしまうため、他では販売されていない。さて、海辺にこしかけて、ここにしかないワインを飲むことにするか。
今回紹介したワイナリー
Kontokosta Winery
825 NorthRoad, Greenport, NY 11944
www.kontokostawinery.com
取材協力:
ホクトインターナショナル www.hokutonyc.com
Eメール:info@hokutonyc.com