ワイン片手にたっぷり食事
秋になると、ワイナリーロードは渋滞し始める。午前10時にマンハッタンを出ても、到着が12時を回ることもしばしば。せっかくここまで来たのだから、お腹がすいても、洒落た店が集まっているグリーンポイントまで行きたい。
だが、距離がまだまだ……
そんな時、うってつけのワイナリーが「ジェームズポート・ヴィンヤード」。
ワイナリーロードに入ったばかりのところにあり、約150年前に建てられた納屋には「オイスターバー」がある。
そこでは、オイスターのみならず、ピザ、プロシュート、チーズなども用意され、ワイン片手にたっぷり食事が楽しめるのだ。
1981年に始まったジェームズポート・ヴィンヤードの創始者、Ron Goerler Sr.は配管業を営んでいた。奥さんとドライブ中に見たこの土地に惹かれ、配管業で得た資金を投入して土地を購入。その時は、ワインメーカーになることなど考えてはいなかったという。
だが、数エーカーの土地に植えたブドウが綺麗に育ったのをきっかけに、のめり込むことに。奇しくも数年前、配管業が傾いたときには、この畑が彼らを救うことになった。
子供たちと一緒に営んできた畑では、殺虫剤や除草剤をほとんど使わずにブドウを育てる。
その努力が実り、彼らのワインは数々の賞を獲得し、今ではグランドセントラルターミナルのオイスタバーを始め多くの有名店で取り扱われている。
また、East End Seriesのボトルに張られたホタテ貝を描いたラベルは、彼らがスポンサーとなっているSPAT(South Project in Aquaculture Training)のオマージュ。この地で、貝の育て方を教えるプロジェクトで、自然を守る彼らの強い意志の表れでもある。
今日は金曜日。午後5時~8時のハッピーアワーがある日だ。帰りがけに、1個2ドルのオイスターをたくさんいただくことにしよう。
今回紹介したワイナリー
Jamesport Vineyards
1216 Main Rd, Jamesport, NY 11947
取材協力:
ホクトインターナショナル www.hokutonyc.com
Eメール:info@hokutonyc.com