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オイスターバーのあるワイナリー「ジェームズポート・ヴィンヤード」

ケニー奥谷のNY Winery Trips 第10回

ケニー奥谷。ニューヨーク在住のインターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト。1989年からシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務めた、日本人にしてアメリカホテル業界の達人だ。

そのケニー奥谷がいま、あししげくかよっているのが、ニューヨークのワイナリー。
摩天楼から、クルマで1ー2時間。美しい海と自然に恵まれたロングアイランドには、40を越えるワイナリーがあり、「ニューヨークのボルドー」と称される。
ケニー奥谷による、ニューヨーク ワイナリー探訪記第10回!

この記事はニューヨークの日本語情報紙「よみタイム」Vol.239 2014年10月3日発行号掲載の「NYワイナリー探訪 UNCORK NEW YORK」をもとにしています。

ワイン片手にたっぷり食事

秋になると、ワイナリーロードは渋滞し始める。午前10時にマンハッタンを出ても、到着が12時を回ることもしばしば。せっかくここまで来たのだから、お腹がすいても、洒落た店が集まっているグリーンポイントまで行きたい。

だが、距離がまだまだ……

そんな時、うってつけのワイナリーが「ジェームズポート・ヴィンヤード」。

とろけるようなブルーポイント(NYを代表するカキのブランド)

ワイナリーロードに入ったばかりのところにあり、約150年前に建てられた納屋には「オイスターバー」がある。

そこでは、オイスターのみならず、ピザ、プロシュート、チーズなども用意され、ワイン片手にたっぷり食事が楽しめるのだ。

1981年に始まったジェームズポート・ヴィンヤードの創始者、Ron Goerler Sr.は配管業を営んでいた。奥さんとドライブ中に見たこの土地に惹かれ、配管業で得た資金を投入して土地を購入。その時は、ワインメーカーになることなど考えてはいなかったという。
 

だが、数エーカーの土地に植えたブドウが綺麗に育ったのをきっかけに、のめり込むことに。奇しくも数年前、配管業が傾いたときには、この畑が彼らを救うことになった。

数々の賞に輝いた彼らのワイン

子供たちと一緒に営んできた畑では、殺虫剤や除草剤をほとんど使わずにブドウを育てる。

その努力が実り、彼らのワインは数々の賞を獲得し、今ではグランドセントラルターミナルのオイスタバーを始め多くの有名店で取り扱われている。

また、East End Seriesのボトルに張られたホタテ貝を描いたラベルは、彼らがスポンサーとなっているSPAT(South Project in Aquaculture Training)のオマージュ。この地で、貝の育て方を教えるプロジェクトで、自然を守る彼らの強い意志の表れでもある。
 

今日は金曜日。午後5時~8時のハッピーアワーがある日だ。帰りがけに、1個2ドルのオイスターをたくさんいただくことにしよう。

 


今回紹介したワイナリー

Jamesport Vineyards

1216 Main Rd, Jamesport, NY 11947

www.jamesportwines.com


この記事を書いた人

ケニー 奥谷
ケニー 奥谷
奥谷啓介。ニューヨーク在住。インターナショナル・ホスピタリティーインダストリー・スペシャリスト 。慶應義塾大学卒。
ウェスティン・ホテルズ 初の日本人学卒スタッフとして、アジア地区セールスオフィスに入社。1989年よりシンガポールのウエスティン・スタンフォードホテルに勤務。その後、サイパンのハイアットリージェンシーを経て、1994年から2005年まで、ザ・プラザ・ニューヨークのアジア地区営業部長を務める。2005年、ザ・プラザの閉館とともに退社。現在、文筆、講演、コンサルテイング活動を行いながら、ニューヨークと日本を行き来する日々を送る。

雑誌「男の隠れ家」や「日刊ゲンダイ」で連載記事を掲載。著書に『世界最高のホテル プラザでの10年間』『海外旅行が変わるホテルの常識』『サービス発展途上国日本』『なぜ「お客様は神様です」では一流と呼ばれないのか』『超一流の働き方』がある。

公式サイト:okutanikeisuke.com

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