禁酒法時代にも飲んでいた!
ワイナリーロード25号線を走り続け、連なるワイン畑が終わった後に現れる街「グリーンポート」。
ここは立ち寄るべき場所だ。眩い太陽と紺碧の海、そして、たくさんの白いヨットが揺れる風景に、あなたは魅了されるに違いない。この「楽園」のような街は、1800年代、鯨を追いかける世界中の船乗りたちが集まる憩いの場だった。
1854年、ポルトガルの漁師ネバは、マニュエル・クラウディオをつれてグリーンポートにやってきた。それから16年間、クラウディオはここをベースに漁を行った。
1870年、船乗りを引退した彼は、タバン(民宿)をオープンさせる。
その後、彼の名を冠した宿泊施設は飲食スペースに改装され、ヨットハーバーを見晴らすレストランとして、人々に愛されるようになっていった。現在、同一ファミリーによって経営されるアメリカ最長の歴史を誇るレストランとして、ギネスに認定されている。
ロブスターロール、クラムチャウダー、ステーキバーガーは賞を取り、新聞や雑誌の人気投票で1番に選ばれる人気メニュー。もちろん、この地で醸造された多くのワインもメニューリストに載っている。
ワイナリーを訪れた多くの人々は、ランチ時にここに立ち寄り、ロングアイランドのワインを味わいながら息をつく。
禁酒法の時代には、1階をフレンチレストランとして運営する一方、2階は法を無視した酒を楽しむ場となっていた。
酒の密輸に使われていた当時の隠しドアは未だバーの裏に存在している。また、壁にかけられている数多の写真は、歴史の変遷を知ることができる貴重な資料。ヨットレースのメッカとなり、優勝カップを勝ち取った人々の喜びにあふれる姿が見てとれる。
そうか、時間的に立ち寄ることのできない畑のワインは、ここでテイステイングしてしまえばよいのだ。
今回紹介したレストラン
Claudio’s
111 Main Street, Greenport, NY 11944
www.claudios.com
取材協力:
ホクトインターナショナル www.hokutonyc.com
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