3年間の集大成
ケンゾーエステイトのトップキュヴェ「藍」そして「紫」。熟成を進める樽のなかでも、もっとも良質な仕上がりをみせる樽を厳選してつくられる赤ワインであり、「藍」はカベルネ・ソーヴィニヨンを主体として凝縮感のある力強いワイン、「紫」はメルローを主体とした、ボルドー右岸スタイルの香り豊かでエレガントなワインだ。
その、「藍」と「紫」の2014年ヴィンテージが、いよいよ10月1日にお披露目となる。ケンゾーエステイトのフラッグシップ赤ワイン「紫鈴 2014」が登場した際にも語られているように、2014年はケンゾー エステイトが史上最高とするグレートヴィンテージ。
ナパ・ヴァレーの全体的な傾向としても、2012年から2014年までの3ヴィンテージは評価が高い。というのもこの3年間は干ばつで、日中は温暖、夜間は涼しく、そして乾燥した天候が、ワインブドウ造りにはプラスに働き、糖、風味が凝縮されたからで、量的にも豊作だった。
その恵まれた3年間の集大成ともいえる2014年ヴィンテージをいかに仕上げるかは、ワイナリーにとっては腕の見せどころ。プレッシャーもかかるなかで、「過去最高」と誇らしく謳うだけに、ケンゾー エステイトの2014年ヴィンテージは、おおいに期待してよさそうである。
以下、プレスリリースに曰く
「藍」2014ヴィンテージの特徴
「藍」の2014ヴィンテージは、ホワイトペッパーなどのスパイス香とともに、シナモンのような豊かな香りが広がり、オレンジやバニラの芳しい果実の香りと交り合う、深みあるアロマが魅力的です。さらに、しっかりとした骨格を持ちながらも、高密度でシルクのようなタンニンが口当たりをなめらかに丸め、飲み手に官能的な余韻を感じさせてくれます。リリース直後から愉しめますが、 少なくとも15年は熟成させられる逸品です。それによって、一段と魅力的な表情が徐々に浮き彫りになってくることでしょう。
「紫」2014ヴィンテージの特徴
2014ヴィンテージの「紫」は、その魅力に磨きがかかり、高貴さと優雅さを纏う逸品となりました。ブルーベリーやブラックベリーという凝縮感のある黒果実の香りにパイクラストや葉巻箱のような複雑な香りが絡み合い、深みのある甘い香りが広がっていきます。よく馴染んだ酸ときめ細かなタンニンのバランスが素晴らしく、繊細でシルキーな口当たりが心地良い余韻をもたらすことでしょう。さらに言えば、熟成を重ねる度、微妙に変化していく繊細な表情を愉しめるのも、このワインの魅力なのです。