イタリアに土着品種が多い3つの理由
その土地でしか栽培されていないブドウを土着品種と言いますが、イタリアには認定されているだけで約500種、推定では2000種の土着品種があると言われています。
以下の3つの理由が考えられます。
1.イタリアの国土は真ん中をアペニン山脈が貫き南北1300kmに広がり、東西で気候、環境、土壌等が異なり、このバリエーションに富むテロワールが多種多様なブドウ栽培を可能にした。
2.小都市国家の時代が長く、1861年まで統一国家ではなかったため、20州あるそれぞれの地域で独自の歴史、文化が発展した。
3、郷土愛が強く地産地消の意識が高く、郷土料理と相性の良いワインを重んじる食文化がある。
土着品種REBOとは
REBOはイタリア北東部トレンティーノ地方原産のテロルデゴとメルローの交配品種です。豊かな果実味の中に、北部の品種特有の繊細な酸味とシルキーなタンニンという両方の品種の良さを併せもっています。
日本でおそらく目にする機会がないこの珍しい品種REBOを100%使用したのがCASCINA BELMONTEのNATURAEです。
ガルダ湖畔のビオディナミコのワイナリー CASCINA BELMONTE
CASCINA BELMONTEは、北イタリアロンバルディア州のガルダ湖畔にある森に囲まれた小さなビオディナミコのワイナリーで、全てのブドウ畑がオーガニック栽培です。
化学的なものをできるだけ排除し、農薬や合成肥料を使用しないだけでなく、プラスティック不使用など自然環境に配慮したブドウ栽培、ワイン造りを行っています。
オーナーであるエンリコ氏は、パドヴァで農業技術を学び、コペンハーゲンで有機農業、ブレッシアで環境管理について学んだ知性派醸造者で、自然な造り方を大切にしつつもある程度は手を加え、モダンな醸造を取り入れています。
例えば葡萄の収穫後にすべての葡萄を水洗いして、葡萄についている埃や雑菌などを洗い流し、雑味がないクリアなワインを造るなどユニークな手法も取り入れています。
このような環境に配慮し、土地のテロワールを活かしたブドウ栽培とワイン醸造への真摯な姿勢が評価され、以前記事で紹介したスローワインガイドも毎年掲載されています。
【NATURAE】
・アルコール度数:13% ・ヴィンテージ:2016年 ・ブドウ品種:Rebo 100% ・認証:オーガニック認証 ・SO2量:無添加
イタリア/ロンバルディア
IGP BENACO BRESCIANO
ブラックチェリー、ブラックベリーなどの香りが抜栓直後はやや控えめだが、2日目から華やかで凝縮感のある果実味が増すので抜栓後の味わいの変化も楽しめる。
早朝の森を散歩するような澄んだ森の下草の香り、その奥にある甘苦い余韻。
詳しくはLIBERホームページ(https://liber.vin/product/naturae/)をご覧ください。