山梨銘醸とは
寛延3年(1750年)創業の山梨銘醸。その長い歴史の中で、大きな転換期は1982年でした。日本酒業界が低迷していたこの時代に、全国に先駆けて普通酒を廃止し、全製品を特定名称酒へ変更しました。 これからは、綺麗な酒質の美味しい日本酒を海外の方にも飲んでもらいたい、という理念からだそうです。
2014年、社長のご子息2人、北原対馬さんと北原亮庫さんが専務と杜氏を任され、30代の若き兄弟二人三脚で、酒質の向上のみならず、現代の食や若者の味覚に見合った日本酒を、世に送りだしています。
全国新酒鑑評会では金賞を何度も受賞、ワイングラスで美味しい日本酒アワード金賞受賞、インターナショナル・ワイン・チャレンジ銅賞受賞、その他にも、数々の受賞歴があります。
誰も試みなかったことに、挑戦する大切さ
そんな山梨銘醸が、10月1日に、「山ノ霞」、「星ノ輝」に続くスパークリング日本酒3兄弟の3番めとして、「杜ノ奏」(もりのかなで)をリリースしました。
リリース2日前に、北原対馬専務から直接、お話を伺い、さらにこの新商品を注いで頂く、という、スペシャルな機会があり、開発秘話などを聞いて参りました。
「杜ノ奏」は、なんと、サントリー白州の樽で10日間寝かせた、ウィスキー樽のほのかな香がするスパークリング日本酒です。なんとも画期的。このようなお酒は、他にまだどこにもありません。口に含むと、ほのかに、マヌカハニーや和三盆のような香りが。泡もきめ細かく、大きめのワイングラスで飲むのがおすすめです。
awa酒認定酒 「星ノ輝」・「杜ノ奏」
「星ノ輝」と「杜ノ奏」は、今年、全国8つの蔵元により立ち上がった「awa酒(あわさけ)協会」で認定されたスパークリング日本酒。
認定基準は厳しく、にごりがないこと、さらに特筆すべきは、糖分や炭酸ガスの添加も一切行わない点です。この、炭酸ガスを注入せず、発泡させる製法は、「瓶内二次発酵」。また、ワインでいえば、「杜ノ奏」も、「星ノ輝」も、ドサージュを行っていませんが、原料ならではの優しい甘みを感じられます。シャンパンとの違いは、加熱殺菌処理をしている点です。
白州の夜空のごとく煌めく「星ノ輝」
蔵内の衛生管理と設備に驚き
昨秋、蔵元見学をさせて頂いた際には、北原対馬専務の弟の北原亮庫杜氏に案内して頂いたのですが、素晴らしい設備と、そして、どこを見ても、ピカピカなことに驚きました。衛生管理には細心の注意を払われている、というお話に説得力を感じました。
杜氏曰く、「かけるべきところには、いくらでもお金をかける。その見極めが、経営者として重要」とのこと。徹底した温度管理、衛生管理のため、最新設備が導入されていますが、これらはまさに、よい酒造りには欠かせないと判断されたためだそうです。
水と素直に向き合う
日本の名水百選に選ばれた甲斐駒ケ岳の伏流水、またお米も、山梨県産米を積極的に使用しています。標高2900mにも及ぶ甲斐駒ヶ岳の伏流水は、清らかでキレのあるのが特徴です。
日本酒をまだ飲んだことのない方の、ファースト日本酒に
わたしが、ビギナーの方に試して頂きたいお酒としておすすめすることの多い、「七賢」。
とても綺麗な酒質で、けれども味はしっかり、というのが、お気に入りのポイントです。
スパークリングも、通常ラインナップも、ぜひ、ワイングラスでお試しください。
今後も、優しさと強さを併せ持つ、北原兄弟から目が離せません。