現在ブルガリアで使われているキリル文字は、9世紀半ば、聖キリルと兄の聖メトディウスがスラブ系言語に合う文字として考案したグラゴール文字を、ブルガリア人の弟子聖クリメントがキリル文字として進化、確立させたものです。当時、東ヨーロッパ随一の大国であった第一次ブルガリア帝国の君主、ボリス一世はキリスト教を国教とし、教会での使用にも積極的で、キリル文字は広がって行きました。
このように現在ロシアをはじめとした国々で広く使用され、ロシア文字などと言う人もいるキリル文字は、実はブルガリア人が作ったブルガリア文字なのです。
ブルガリアの首都ソフィアの文教地区に、ソフィア大学や国立美術アカデミーなどと共に国立図書館があり、「キリルとメトディウス」図書館と名付けられ銅像も建っています。またバルカン半島最大でソフィアのシンボルでもあるアレクサンダー・ネフスキー大聖堂をはじめブルガリア全土に兄弟のイコンや彫像があり、人々の信仰の対象になっています。
ちなみにブルガリアの最高学府・ソフィア大学の正式名称はキリルの弟子の名前をとって聖クリメント・オフリドスキー大学です。
国立図書館と兄弟の銅像
この度、ブルガリアトップワイナリー・カタルジーナの「コンテンプレーションズ」が日本初登場します。
このブランドは毎年ブルガリアのアーティストによって斬新なデザインのラベルを作り、リリースすることで知られています。
表ラベルにはコンテンプレーションズの由来がキリル文字でびっしりと書かれています。書いてあるキリル文字はわからなくともブルガリアの文化や歴史に思いを馳せる契機になることでしょう。
今年の白のデザインはブルガリアの建築物の水彩画
カタルジーナ コンテンプレーションズ
赤 メルロー&マルベック
果実味豊かでバランスの取れた味わい
白 ソーヴィニヨンブラン
フレッシュで程良い酸味の円やかなテイスト
定価:各3,000円 6月上旬発売予定