日本では馴染みのないイースター(復活祭)ですが、鮮やかに色付けされたタマゴをデコレーションとして飾るお店も少しずつ増えてきているようです。
巷で言われるイースターはカトリックのイースターを指す場合がほとんどですが、正教のイースターとは祝う日が長い時には一ヶ月以上違ってくる場合があります。これはユリウス暦を基準とする正教とグレゴリオ暦のカトリックの違いで、昨年は正教5月1日、カトリック3月27日でした。
春分の後の満月の、その後の日曜日がイースターになるのですが、今年は珍しく正教もカトリックも4月16日と同じ日になりました。ブルガリア語で「ベリクデン」と言われるイースター(復活大祭)は正教の非常に重要な祝祭です。ベリクデンとは「偉大な日」と言う意味で、人々は特別な挨拶を交わしてこの日を祝います。
その挨拶とは、「クリストスは復活した」と言われたら、「真実のために復活した・本当に復活した」と答えるもの。ロシア正教などではヘブライ語源の「パスハ」と呼ばれる復活大祭は、単にキリストの復活をお祝いするだけではなく、真理・真実への門としてキリストの教え、神の教えを再認識する日として捉えられているのです。
ベリクデンの前40日間は動物性の食事は禁じられていますが、当日はラムをはじめ肉を食べ、赤ワインを飲み、彩色した卵の頭とおしりをぶつけ合い強さを競う儀式をして、家族でイースターを祝います。