「リースリング・フォルテ」という日本固有品種をご存知でしょうか。「リースリング・フォルテ」は「リースリング」と日本固有の「甲州三尺」をかけ合わせて、サントリーが開発した品種とのこと。甲州三尺という品種も聞き慣れませんが、リースリングの成熟の不安定さのある欠点を改良した日本固有品種として開発されたようです。
経験の無い品種ですが、「リースリング」なんだろうなぁという想像の元、いざテイスティング。リースリングといえば、あの香り。香りの特徴でもある石油のようなペトロール香。(キューピー人形や、女性にはリカちゃん人形というと分かりやすいかと思います。)これが品種交配によって、特徴が残っているのか?いないのか?が一番の面白いポイントです。
淡く、黄緑の色調。輝きがある色合いに酸味を予感させ粘性は弱い~中程度といった感じです。香りはレモンをギュッと絞った時のように、香りだけで唾液腺が刺激されます。ひんやりとした石のようなミネラル感が強く柑橘系とミネラル感の爽やかさ。おや??リースリング特有のあの香りは、一度感じ取れると経験が浅い私でも分かりやすいかと思うのですが、リースリング特有の香りはほとんど感じられませんでした。
口に含むと、あふれんばかりのミネラルと酸味なのですが、するりと喉を通ると柔らかさと撫でるような優しさが感じられて「あ~~日本ワインでした、そうでした。」と思い出します。
リースリングと黒酢はとても相性が良く、日々の和食と合わせています。リースリング・フォルテでも実践。日本酒が飲みたくなるような見た目ですが、ぜひ日本ワインと!
【Recipes】鱈のホイル蒸し黒酢あん
≪材料2人分≫
鱈 2切れ
えのきたけ 1/2株
貝割れ大根 少量
白ワイン 小さじ2
~黒酢あん~
Aきび砂糖 大さじ1
A本みりん 大さじ1
Aしょうゆ 大さじ1
A黒酢 大さじ2
A水 大さじ3
B片栗粉 大さじ1/2
B水 大さじ1
≪作り方≫
1 鱈に塩少々(分量外)をふり10分ほどおき、出た水分をふき取っておく。
2 アルミホイルに石突をとってほぐしたえのきたけを乗せ、上から白ワイン(リースリングフォルテ)をかける。(1切れにつき小さじ1ずつ)
③ ホイルを折って口を閉じ、フライパンに入れる。水を1カップ入れ(分量外)、火にかけ、蓋をして中火で8~9分蒸す。
④ 黒酢あんを作る。小鍋にAを入れ煮立たせ、火を止めて、よく混ぜたBを入れて混ぜ、再度加熱してとろみをつける。
⑤ ③に④をたっぷりとかけ、貝割れを散らしてできあがり。
レシピ掲載元:http://ameblo.jp/norikostyle2/entry-12191998001.html
甘味とコクのある酸味の黒酢あんを、タンパクな鱈と一緒に。どこか優しい日本ワインに合いますよ。
リースリング・”フォルテ”という名前から、リースリングの個性を強化したものかと最初はイメージしていたのですが、味わいや香りを強調しているわけではない気がします。ヨーロッパ系品種のリースリングの成熟の難しさや不安定さを、日本の風土を熟知した者達が抱きかかえて手助けしタッグを組み、そして日本を主張しすぎることなく相手を立て支えているような…そんなイメージの”フォルテ”なんだろうなぁと飲みながら杯を重ねて、美味しくて飲み過ぎてしまいました。
参照:サントリー日本ワイン”ジャパンプレミアムシリーズ
http://www.suntory.co.jp/wine/nihon/wine-cellar/japanpremium.html