佐々木健太・選
テトラミソス
ロディティス オレンジ
生産国/地域:ギリシャ/アノディアコプト
品種:ロディティス100%
輸入元:ヴァンドリーヴ
vinsdolive.com
余韻にきれいなブレンデッドウィスキーの水割り。夜景とともに。
いぶりがっこいきたい
佐々木 「テトラミソス」というギリシャのワイナリーです。品種はロディティス。ギリシャではポピュラーな品種です。首都アテネの西側、ペルポネソス半島のパトラという産地。標高はギリシャでもかなり高い850mで、雨がほとんど降らない地域。完全に有機栽培で発酵はアンフォラ、熟成にフレンチオークの古樽を使用しています。フレーバーで言うと飲み終わった時に帰ってくるのはけっこうドライで、シトラス系の香り。最初のアロマは結構熟したメロン的なニュアンスや黄色いリンゴ、アプリコット。また特徴的な香りをあげると、たばこの葉やマッカランのようなウィスキー系の香り。
梁 世界中に広がったオレンジワインのひとつの現代的なパターン。すごくセンス良くエッセンスをとらえて造られているなあと感じますね。
佐々木 私がこれを持ってきた理由が、まさに梁さんがおっしゃるように、ジョージアがあって、いろいろあった中での最新のトレンドとしてのギリシャを感じていただきたかった。
谷川 造り手もとても若い感じがしますよ。野心的な感じ。最近ギリシャではオーナーがついて挑戦的な造りをする生産者も多い。
佐々木 1999年の設立です。オレンジワインで思うのは、タンニンがしっかりあるんですが、口の中でクリーミーになる。
谷川 いぶりがっこいきたい(笑)。
高山 クリームチーズを添えてですね。
梁 絶妙におしゃれなんだか、わからないという(笑)。
谷川 茶系のハードリカーにはよくあるパターンで。
高山 素朴さのある料理や家庭料理にも合うし、華やかさもあります。
梁 オレンジワインを飲んだことがない人の入口として飲んでもらえる絶妙に塩梅のいいワイン。
佐々木 ウサギと3種類のニンジンを使ったテリーヌのペアリングを検討したことがあります。ソースでいろいろな酸味を加えるという複雑な料理でしたが、これにはやはりオレンジワインがピッタリでした。
ここまでお聞きすると、オレンジが難しいんじゃなくて、いろいろ難しいものが、オレンジを通すと簡単になる、と。
谷川 受け幅は広いですからね。それからふと思ったんですが、このワインにはサワラの西京焼きもいい。
梁 味噌はいいですね。焼鳥のタレもいい。
高山 少し甘ダレですね。
谷川 炭火焼の香ばしさが合います。
高山 飲み終わった時に甘さ、やわらかさが残る。
谷川 タンニンがやわらかいですよね。1本目と比べるとわかりやすい。料理が降りてくるワインっていいですね。