今回の読者8テイスター
吉原竜之介さん
「Ito Style with Beachwalkers」マネージャー/ソムリエ。ニュージーランドでワイン造りを経験し帰国。飲み手だけでなく、造り手側にも思いを馳せながら、バランスよく採点。
評価方法
参加カテゴリーは、ワインを飲むシチュエーションとして想定した以下の3つ。
《ひとりでしみじみ》部門
《ふたりでしっとり》部門
《みんなでわいわい》部門
カテゴリー内での試飲順序は無作為。
試飲はブラインドで実施。最後まで銘柄名等はテイスターに明かさない。
ワインの採点は5段階。各カテゴリーにふさわしいかどうかが評価基準となる。
配点の心は次の通り。
「絶対に欲しい」=4点
「飲みたい」=3点
「買って飲んでもいい」=2点
「出されたら飲んでもいい」=1点
「飲みたくない」=0点
評価は、テイスター全員の点数の平均点によって決定する。
平均3点以上=金賞
平均2.5点以上〜3点未満=銀賞
平均2点以上〜2.5点以上未満=銅賞
2点未満=選外とする。
※抜栓後、問題があると判断したワインは、審査以前に司会進行が落選とする。
価格は消費税別で表示。
《ひとりでしみじみ》部門 金賞
01 木下インターナショナル
ブランディーズ
マデイラ アルヴァダ 5年
NV [酒精強化]
1811年創業、イギリスで人気の高い家族経営ワイナリー。20年以上の長期熟成がメインだったマデイラの世界で、5年以上の樽熟成物であるコリエイタを早々にリリースし、手頃なマデイラという新たな潮流を産みだした。
吉原 野性味の奥に洗練されたまとまりが。
太田 夜桜鑑賞後、バーでゆっくりと。
久世 果実以外の甘いフレーヴァ―が豊か。やや辛口ながら上質で高貴な甘味が支配。
嶋﨑 ラムレーズン風。大人のデザートに。
藤本 夜の花見を終えて、肌寒いときに。
進藤 チーズと一緒にチビチビ飲みたい。
宮本 瞑想用ワイン。深夜、食べ物ナシで。
郭 紅茶やキャラメルの風味。お得感あり。
02 ディオニー
フランツ・ソーモン
ロゼ ペティアン ラ カーヴ ス ルビフ
2016 [泡・ロゼ]
2002年創業のワイナリー。ヴァン・ド・フランスではあるが、産地は自然派の造り手がひしめくAOCモンルイ。こちらも有機栽培を実践する。ステンレスタンクで発酵後、糖と酵母が残ったまま3ka 月瓶内熟成するので微発泡。
吉原 泡立ちも酸もすごくやさしい。
太田 夜桜鑑賞後、バーでゆっくりと。
久世 細かい泡が持続的に立ち昇る。
嶋﨑 夕暮れ時からのホームパーティに。
藤本 オレンジがかった明るい桜色。
進藤 赤いベリーの印象。サーモン料理に。
宮本 酸はキリッとし、バランスがいい。
郭 イースト感が好みの方はハマりそう。
03 三国ワイン
イディル・ワイン
ウィスパーズ シャルドネ
2017 [白]
世界に年間50万ケース以上輸出する、比較的規模の大きいワイナリー。丘陵地帯に囲まれた畑で収穫されたブドウは最新の設備で醸造される。このシャルドネは、発酵・熟成ともにステンレスタンクを使用。
吉原 酸は中庸で、やさしさを感じる。
太田 完成度が高く、心地よい苦味がある。菜の花ソースを添えた白身魚のポワレと。
久世 りんご、メロン、黄色い花が香る。
嶋﨑 やや青みがかった春の木の芽を連想。夕暮れ時からのホームパーティに。
藤本 余韻が長く、夜にしっとり飲みたい。
進藤 万人ウケする。ツマミがなくてもOK。
宮本 食後、桃のコンポートとともに。
郭 フルーティで熟した果実感もある。
04 豊通食料
エチェヴェリア
モスカート・フリッツァンテ
2016 [白]
バスク地方からの移民であるエチェヴェリア家が、フランスのブドウをチリへ持ち込みワイン生産を開始。古き良きフランスの手法を守り、畑は有機、収穫は手摘み。
吉原 ピシピシとした心地よい泡がある。寝る前に、ゴロゴロしながら飲みたい。
太田 ピーチ、マスカット、花のニュアンス。カラフルな花柄の服を着たくなるワイン。
久世 心地良い自然な甘味、微炭酸、酸味が調和。すぐに飲みつくしてしまいそう。
嶋﨑 やや青みがかった春の木の芽を連想。夕暮れ時からのホームパーティに。
藤本 お好み焼きやラムネなどの駄菓子と。
進藤 お花見パーティで、氷を入れて飲みたい。桜の塩漬けとクリームチーズとともに。
宮本 食後、桃のコンポートとともに。
郭 塩気の強いチーズ、根菜とピクルスと。