テイスティング評価方法
試飲は、品種・ヴィンティージ・希望小売価格のみ開示して実施。
評点は価格込みの絶対評価とした。
満点は20点とし、採点は以下を基準としている。0.5点刻み。
18.5〜20.0点 例外的によい(まだ出たことがない)
17.0〜18.0点 すごく優れている
15.5〜16.5点 オススメできる
14.5〜15.0点 好評価
14.0点以下 もうちょっと頑張って欲しい
特にバリュー感があるワイン
特徴ある愛すべきワイン
◎ フードフレンドリーなワイン
テイスターのご紹介
石田 博(いしだ・ひろし)
1969年東京生まれ。(社)⽇本ソムリエ協会副会⻑。甲子園を目指す元高校球児。90年にホテルニューオータニに入社。94年よりレストラン ラ・トゥール・ダルジャン配属され、ソムリエとしてのキャリアをスタート。00年世界最優秀ソムリエコンクール第3位。11年「現代の名工」に。16年第15回世界最優秀ソムリエコンクール セミファイナリスト。同年6月レストラン ローブを開業。
柳 忠之(やなぎ・ただゆき)
1965年横浜生まれ。ワイン・ジャーナリスト。ワイン専門誌「ヴィノテーク」記者を経て、97年に独立。伝説の「BRUTUS」3号連続ワイン特集をはじめ、さまざまな情報誌、ライフスタイル誌に寄稿。安いのから高いのまで、大きなワイン愛で包み込む。ときどき、「割烹タダちゃん」を自宅で開店して料理の腕を磨く、DIYの人。
今回の最高評価の部
01
オルゴ
ルカツィテリ・クヴェヴリ・アンバー・ワイン
2015 [白]
東ジョージアのカヘティにある小さなワイナリー。このワインはルカツィテリをクヴェヴリで6カ月間、スキンコンタクトしながら醸造。野生酵母で発酵、亜硫酸は最小限。
【石田】 芳醇で凝縮感があり、クリーンではあるがフレーバーに複雑味さも感じられる。ミラベル、ベルガモット、オレンジのコンフィ、蜜蝋など。スムースな飲み心地。後味に心地よい収斂性の苦渋み。全体的にふくよか。
【柳】 透明感のあるオレンジ色。いわゆるマセラシオンによるオレンジワインのようだが、還元的な不快臭は感じられない。雑味も少なく、ピュアな造り。アールグレイの香り。ほのかな渋みが食べ物を誘う。
02
チョティアシュヴィ
ルカツィテリ レゼルヴ
2013 [白]
平均樹齢42年のルカツィテリをクヴェヴリで全房発酵。もちろん天然酵母。6カ月後、果汁のみ別のクヴェヴリに移し、5カ月熟成。その後、オーク樽で6カ月、さらにステンレスタンクで30カ月熟成。
【石田】 フレッシュなスタイルでクリーンな印象。グレープフルーツのコンフィ、コリアンダー、サンダルウッドの香り。噛めるような厚みが感じられる一方、スムースな酸がフレッシュ感を誘う。豊かな渋み。
【柳】 オレンジワイン。だからではないが、オレンジっぽい柑橘の香りが感じられる。渋みの収斂性が強く、目を瞑って飲んだら赤ワインと答えてしまうかも。