餃子ワイン審査を終えて
5人の審査委員がそれぞれ4本ずつ選抜した合計20本のワインと焼餃子&水餃子のペアリングのテイスティングを終えて、なにがわかったのか?
トップ3は納得の結果
柳 忠之
採点表を見直すと、徐々に点数が上がっていくのは白より赤の方が餃子に合わせやすいことと、たれの使い方をマスターした結果。たれが餃子とワインのブリッジとなり、肉汁の旨みを引き出したり、フレーバーに華を添えた場合に加点したせいだ。意外にも、ワインと合わせる場合ラー油は難しい場合が多いと感じた。以前、異なる銘柄ながら南アフリカのピノタージュを合わせ、両者のパワーバランスの良さに気づいていたので、トップ3は納得の結果。
ますます餃子が好きになりました
松木リエ
フランスで働いていたときも餃子×持ち寄りワインのパーティをしていたので、テンションが上がるテーマ。海外の友人からも喜ばれる料理です。まず、餃子がカジュアル食なので、手ごろな価格のワインであることが大事。でも、ワインとの組み合わせ方次第で七変化の楽しみが広がることがわかり、ますます餃子が好きになりました。本企画でテイスター陣の熱い議論からたどり着いた調味料遣いなど、ぜひ参考にして楽しんでみてください。
アミノ酸を含むワインには発酵調味料
太田賢一
意外に守備範囲が広いのが水餃子だと感じました。焼き餃子の場合、調理過程に由来する焦焙的な苦味が入る分難しいけれど、あっと驚くような、躍動感溢れる組み合わせも生まれます。調味料の力も大きく、活用法次第でワインとの相性がここまでアップできるというのが驚きでした。シュール・リー(瓶内二次発酵を含む)や瓶熟成由来のアミノ酸を含むワインなら、味噌だれやバルサミコ酢などの発酵・旨味系の調味料が力を発揮します。
ご家庭でも気軽にできます
瀬川あずさ
それぞれに個性を備えた世界各国の20本のワインと合わせてみて、改めて餃子が受け入れられるマリアージュの幅の広さを実感できました。失敗がないから、ご家庭でも気軽に取り入れることができるのがいいと思います。さらに、単に合わせて美味しいを超えて印象的な風味を醸すために、身近な調味料がこれほど大活躍してくれるということに新鮮な驚きを感じられたことが収穫。本検証企画の成果、とても実用的だったと思います。
白に柚子胡椒、赤にバルサミコ酢&黒こしょう
取材協力に感謝いたします!
季節と産地にこだわって野菜や魚・肉を仕入れ、日常的で美味しいものをジャンルに問わず、和洋中折衷で提供。器は日本の骨董を使い、店頭で販売もしている。
まるかく三
東京都目黒区大橋2丁目22−8 いちご池尻ビル1F
tel.03-5790-0123
kiwa-group.co.jp
つくってもらった餃子は240個!