カサブランカ・ヴァレーのシャルドネ100%
「コノスル」の「センティネラ」をこの夏、いかに楽しむのがいいか?
まずはこのスパークリングについて説明しよう。
チリのカサブランカ・ヴァレー(エル・センティネラ葡萄園)のシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。
エル・センティネラ・ブドウ園はチリでも最も冷涼なブドウ畑のひとつといわれている。昼夜の寒暖差は約20度にもなることから香りの豊かなワインができあがる条件がそろっている。
土壌は三層構造になっていて、いちばん下がミネラルを含んだ石の層、真ん中が粘土質、地表のブドウ畑はさまざまな積み重ねられた層。根が地中まで伸びやすく、真ん中の粘土質土壌は保水性も高い。また、この地域は雨がほとんど降らないため地下水と冬にわずかに降る雨で得た水でブドウは育つ。
ブドウは3月に手摘みで収穫され、細心の注意を払って選別されている。
フランスのシャンパーニュが代表とも言える“瓶内二次発酵製法”。伝統的な製法ならではの、複雑なテクスチャーを楽しむことができる。
ひとくち含むと爽やかな柑橘類や白い花、洗練されたイースト香が広がる。ミネラルが豊富でバランスもよく、泡立ちもエレガント。
この「センティネラ」は食前、食中も楽しませてくれるスパークリングであることは十分イメージできる。
ここでは、手軽に「お弁当」を合わせてみよう。
夏の晴れたお昼、少しばかり贅沢なお弁当、特にオススメは、そう、さまざまな味が集合する「幕の内弁当」的なものがいい。今回用意したのは京都の老舗料亭「菊乃井」さんの松花堂弁当2種だ。
まず、ごはんの上にじゃこがのっている「八坂」は季節の食材を彩りも考えられてつめられたお弁当(左)。
もうひとつの「東山」は、竹の子の炊き込みごはんと季節の煮炊きが特徴のお弁当である。
お弁当はいろいろな食材が幸せに調和され、少しずつ味わえる。それが楽しい。その味の変化に、このブラン・ド・ブランはよく調和する。
瓶内二次発酵によって生み出される複雑性が味わいの対応力になっている、ということだろう。今年の夏はコノスルのブラン・ド・ブラン「センティネラ」を常備しておくことをオススメする。