5. Château Malartic-Lagravière
シャトー・マラルティック・ラグラヴィエール
超一流サラリーマンがかなえた
シャトー・オーナーの世界をチラ見
邸宅の玄関ドアを開けると、すぐ目の前に室内プールがお出迎え。斬新な間取りに、貴族文化の余裕を見せつけられる。1850年代に建てられた邸宅を完全修復したのは、20年前にシャトーを購入したボニー家。アメリカとアルゼンチンでマッキャン・エリクソン、コカコーラ、ゼネラルモーターズと大企業でバリバリ働いたアルフレッド=アレクサンドルさんは、若いころから憧れていたワイン造りを現実にするべく、このシャトーを入手した。
現在は妻、息子夫妻、息子の長女であるヴェロニクさんと彼女の夫も運営に参画。マーケティングやコミュニケーションを担当しているヴェロニクさんは、「私たちは10年前に購入したお隣のシャトー・ガザンに住んでいます。そちらは1660年に建てられた、より古い家ですけど」。
マラルティック・ラグラヴィエールにはゲストルームも整えられてはいるが、「宿泊施設の認可取得が厳しいのでまだ保留中」とのこと。ただし3つ星レストランのシェフ、ヤニック・アレノさんとコラボレーションするほど食への関心が高いシャトーゆえ、前もって相談しておけばダイニングルームで専属シェフの料理とワインを堪能できる。
ワインはぜひ、マラルティック・ラグラヴィエールとガザンの飲み比べを。
ヴェロニクさん曰く、2シャトーの共通点はエレガンス。違うのは、前者が植替えなどを行うと即座にいい結果へ結び付いてくれることと、後者はより有機栽培に力を入れていること、だそうだ。