年間300日が晴天
ワシントン州はワイナリー数850軒、ブドウ栽培面積は2万ha以上と、カリフォルニア州に次いで全米第2位の生産量を誇ります。ワシントン州もボルドーやブルゴーニュとほぼ同じ北緯45~50度に位置しています。
州の太平洋側にある海岸山脈と、少し内陸に入ったところにあるカスケード山脈が海からの影響を防ぎ、年間降雨量は200mmと、他の世界的生産地域と較べても少ない。そのため、むしろ水不足で、ほとんどの地域で灌漑が必要になっている。
当然、日照時間が多くなり、年間、実に300日は晴天。しかも、夏と冬、昼と夜の寒暖の差が大きいため、さまざまな品種の栽培が可能です。代表的なのは、リースリング、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーで、全部合わせてると40品種以上になります。
ブドウ栽培地域・AVAは現在13。ワラワラ・ヴァレーとコロンビア・ヴァレーの2地域がよく知られています。このふたつのブドウ栽培面積は3400haです。
土壌に関しては、最終氷河期に何度も起こったミズーラ洪水によってできた沖積土壌で成り立っており、場所によっては層の構成要素が違うなど、複雑なテロワールをつくり、ブドウに個性を与えています。