La Cave de la Petite Maison
(カーヴ・ド・プティットメゾン)のオススメ
今でこそインターネットでワインを買うのは常識だが、1997年、いち早くインターネット上で信頼のおけるチョイスのワイン専門店を手掛けたのがカーヴ・ド・プティット・メゾンの代表、内池直人さん。
実力あるソムリエも脱落するほど難関の試験をフランス語で受けて見事合格、ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)公認ブルゴーニュ・インストラクターに。海外ではワインコンクールの審査員として飛び回り、日本ではワインスクールやセミナーで講師を務めてきた。
ブルゴーニュに足を運ぶ機会も多く、最新の情報は現地で随時仕入れておけるのが内池さんの強みだ。ブルゴーニュワインをテーマにしたスクール講義では、スルーされがちなマイナー産地についても、「シャブリだけではない北部ブルゴーニュの個性的アペラシオン」とか「今注目したいシャロネーズ5村の個性と魅力」など、積極的に取り上げている。
1 Dominique Gruhier
Bourgogne Epineuil, Cuvée Juliette 2014
ドメーヌ グリュイエ
ブルゴーニュ エピヌイユ キュヴェ・ジュリエット 2014
品種:ピノ・ノワール100%
価格:2,980円
輸入元:ラック・コーポレーション
では、最近とくに注目すべき産地は?
「グラン・オーセロワやシャロネーズ。ブランドでなく中身を重視される方にお薦めしています」
推薦ワイン1の産地もグラン・オーセロワ地区内のエピヌイユだ。
ここはシャブリと似た地質で、白、赤、ロゼを産出する。その昔はロゼの産地として名を馳せたが、ほどよく冷涼な気候を活かし、今は優良な赤の産地として認められつつある。なかでもドメーヌ・グリュイエは、有機栽培のブドウを全房発酵でワインに仕立てた秀逸なキュヴェ。
「このワイン、今年6月にブルゴーニュ公認インストラクターの二次研修会があり、『最後のパーティー用に各自1本ずつお薦めを持参すること』と言われて私が選んだものです。じつは、研修時のブラインド・テイスティングでもブルゴーニュワイン委員会から同じワインが2回も紹介されていました」
ブルゴーニュ委員会の“中の人”の太鼓判付き! 今一番ホットなワインかも。
2 Domaine Montanet-Thoden
Bourgogne Vézelay, Le Galerne 2016
ドメーヌ モンタネ・トダン
ブルゴーニュ・ヴェズレー ”ガレルヌ” 2016
品種:シャルドネ100%
値段:3,180円
輸入元:ラシーヌ
2の産地、ヴェズレーは今年6月にアペラシオン・ヴィラージュへと昇格することが決定した注目のアペラシオン。「ブルゴーニュ・ヴェズレー」と名乗っていたのが、2017年からは「ヴェズレー」と村名だけの記載でOKに。知られざる産地には、畑の格付けやアペラシオンが見直され、質の高さが認められれば昇格するという動きが時折見られるのも楽しい。
3 Domaine Joblot
Givry Premier Cru, Clos du Cellier Aux Moines 2015
ドメーヌ ジョブロ
ジヴリ クロ・デュ・セリエ・モワンヌ 2015
品種:ピノ・ノワール100%
価格:4,280円
輸入元:ラック・コーポレーション
「5つの村の個性がハッキリしていて素晴らしい」のがシャロネーズ地区。なかでも3はクラシックな生産者で、「コート・ドールなら倍の価格になってもおかしくないと思われるほど」。
4 Domaine CHEVROT et Fils
Marange Blanc 2014
ドメーヌ・シュヴロ
マランジュ・ブラン 2014
品種:シャルドネ100%
値段:4,280円
輸入元:テラ・ヴェール
そのコート・ドールの最南端にあるマランジュは、村名アペラシオンを認められたのが比較的新しい村ゆえ、さほど価格は高騰していない。マランジュ村を代表するワインは、フランス人のパヴロさんと日本人のかおりさん夫婦で有機栽培を実践する4に決まりだ。
5 Veuve Ambal
Crémant de Bourgogne, Vieilli en Fût de Chêne NV
ヴーヴ・アンバル
クレマン・ド・ブルゴーニュ
ヴィエイ・アン・フュ・ド・シェーヌNV
品種:シャルドネ80%、ガメイ20%
値段:3,180円
輸入元:ヌーヴェルセレクション
最後に「こちらもぜひ」と内池さんが挙げたのは、クレマンの5。「一次発酵後の木樽熟成、7年間の瓶熟成で大変奥行きのあるクレマンです。個性的なブルゴーニュでしょう」。確かに!