ワインは愉しく気取らずに

ワイン、各駅停車の旅 Vol.23 ~ZANOTTOの自然派ワイン~

「イタリアワインは気取らず飲むべし!」
そんなワインの作り手が来日し表参道でワイン会をやるということで、参加してきました。そこには、何一つ難しいこと語ることなく、ワイワイ愉しく過ごす“時間”がありました。

なんてカジュアルなワイン会なんだ

今日行ったお店は、表参道ヒルズのイタリアンダイニング「フラテリ パラディソ(Fratelli Paradiso)」
(フラテリ・パラディソの紹介記事を読む)

そこでヴェネト州から来た生産者リカルド・ザノット(Riccardo Zanotto)を招いてのディナーが開催されました。(生産者と言いましたが、彼は厳密には畑を持たず自分好みに作るので、厳密にいうと畑を持たない生産者のセレクター的な作り手です)

ザノット スパークリング 

彼のことを気になったのは一つの理由があります。それは彼の来日メッセージで、「(中略」僕はボトルのなかに、僕のワイン、僕の考えを詰め込むことができる。グラスに鼻をつっこむのをやめて、テクニカルシートもそのへんに置いてくれ。オステリアで飲むみたいに飲もう。一緒に時を過ごそう。」っていうコメントがあったのです。

私は、完全にこの3行に魅せられてしまいました。

なぜならワインの生産者が来るとなると、「ワインラバーのみんな! 僕の作ったワインの香り、味わい、そして思いを余すところなく感じ取ってくれ!」となりそうなのに、「難しいこと言わず、愉しく時を過ごそうぜ、以上!」って感じだからです。

これは面白いおじさんだなと直感的に思ったのです。こういう潔い人、先輩に欲しいです。笑

結果、ちょっと観察していたらやっぱり面白く愉快なおじさんでした、いろいろな来場客と楽しそうに話し、ワインをついで回り、そして自ら酔っ払う。居酒屋いくと飲み屋に良くいる陽気なおじさんそのものでした。

ザノット氏は会の冒頭で、「俺はワインに思いを込めるし、このプロセッコが俺の人生を証明してくれる。皆はそれを飲んでくれる、それが愉しいし、それが俺にとってワインとはそういう存在なんだ」とご挨拶されました。(英語だったので、理解率8割ですが、まぁそういうことだったかと思います)

ワインというものに人生を掛けるが、但し飲み手の人の感じ方を強要しない、彼の生き方の芯を感じた3分間のスピーチでした。

ワインもやっぱり愉快です

ザノット 白

スパークリングワイン、プロセッコ、そしてナチュラルな白ワインをイタリア料理と一緒にブッフェ形式で頂いたのですが、どれも全てカジュアル、気取ってないです。

私が気に入ったのはこの白です。Verdiso(IGT Treviso Hills White wine 2015)

どんなシチュエーションにも合うが、普通の「飲みやすい」じゃない、ステンレスタンクでの製法なので、スッキリ透明感ありますが、自然派ワインの個性もしっかりある。この個性にはザノット氏の青春がきっと詰まっているのでしょうね。

3つのエチケットデザインがあるようですが、中身は一緒とのこと。でもエチケットのデザインの方向性がどれもあまりにも違うので違うワインに感じるほどでした。

 

ザノット イラストラベル

 

特に私がドキっとしたのはこのエチケットです。この強烈な形相のエチケットは何なのでしょうか?? しかもよく見ると豊かな胸があり、これは裸の女性ではありませんか?

ザノット イラスト

 

この表情、怒っているのでしょうか?

シトラスな香り、しっかりとした酸があり、甘酸っぱい青春の思い出なのかなと思ってしまいました。初めての彼女との初夜、ザノット氏は何かやらかして怒られてしまったのでしょうか?

忘れられない若気の至りの「思い出の一夜」をワインにしたのか? あるいは、攻撃的な女性を好む「ドMな夜」をワインにしたのか?

それは分かりません。

ただ、一つだけ言えること、
This is THE NOT wine ,but “ZANNOT” wine I have never experienced.
こう覚えましょう。笑

お粗末さまでした。


 

Fratelli Paradiso(フラテリパラディソ)
東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ3F
03-3408-0800
月〜土:11:30〜23:00
日:11:00〜22:30
URL:http://fratelliparadiso.im-transit.co.jp

この記事を書いた人

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HIROSHI
東京都内で働く30代サラリーマン。(J.S.Aワインエキスパート)
忙しい毎日の中で、お酒について見つけたこと、感じたこと、好きなこと、愉しかったことなど、ワイン×ライフスタイルを中心テーマに、徒然なるままに色々なことをリーマン視点で、提案していきたいと思っております。

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