テイスティングはもちろん難関だと思いますが、論述は確実に点数採れるポイントなのでそこをしっかり押さえることも大切だと思っている今日この頃です。一人でも勉強できて、かつ点数に確実に繋がりやすいのは論述ですからね。
そこで、改めて教本の冒頭を熟読し、この認定試験を作った趣旨を熟考し、2次試験の出題者の気持ちになってみました。今回はそのコラムを書きます。
つまり、ワインからの新しいアプローチで日本酒を知ることがSAKE DIPLOMAの目指すところである、という認定試験発足の視点で考えた時、論述には何を出題すべきかと考えてみたのです。
最近、SAKE DIPLOMA教本が英訳も完成したようで、世界に向けた日本酒のインターナショナルな認定試験を目指しているのは本当のようです。そうであれば、なおさら世界からも注目される第1回SAKE DIPLOMA試験であり、注目される初めての過去問に今回はなりうる訳です。
そこで一番大切なこと。それは世界から見たとき(特にワインラバーから見たとき)に、その問題と解答が、日本酒とは面白いお酒だな、と思わせる内容であってほしいということです。
論述問題は、世界に日本酒の魅力を発信する絶好の機会だと思う訳です。そう考えた時、ワインとの対比、日本酒というお酒の神秘に魅せられ、「この論述問題を見て、日本酒は深くて面白いな~、是非とも飲むだけではなく受験してみたい!」とアメリカやフランスのワインラバーたちが興味を持たなければ、J.S.Aが旗振って新たに認定資格を立ち上げた意味はないのではと思っております。
その使命とプレッシャーを感じていなければ、この認定試験は、数多ある有象無象の認定試験の一つになってしまいます。敢えて欧文の「SAKE DIPLOMA」という認定名にした意味も「?」になってしまいます。
これからの「SAKE DIPLOMA」のブランディングを考えても今回の論述問題は、日本として一番コケたらいけない部分だと思います。日本という名前を冠したお酒ですから。大きなものを背負っているのです。
決して1次試験のように地理や歴史の問題ではダメです・・・。その矜持を日本ソムリエ協会が持ち合わせていると信じるのであれば、自ずと論述問題の方向性は見えてきた気がしたのです。
さて長くなりました、本題です。
「醸造過程」の論述が出ます!
この違いこそがワインとの徹底的な違いであり、並行複式発酵スタイルに馴染みのない海外の人が興味をもつポイントであると思ったわけです。
あの「ルイ・パスツール」もびっくりの「火入れ」の技術が昔から日本にあったのですから。それを言わずに何をブランディングしようというのか・・・? そう世界に思わせなければダメだと切に思うからです。
並行複式発酵とは?
麹、糖化の方法とは?
酒母とは?
乳酸菌の働きとは?
乳酸菌との戦い方?
三段仕込みはなぜ必要なのか?
アルコール添加の効果は?
少なくとも、「宮城県の特定名称酒比率は何%でしょうか?(答え94%)」
なんて問題は出ないと信じてます。それでは勉強頑張りましょう。(次に続く)