
マーケティング部長のロブさん。
コラヴァンの新製品
この後、新製品モデル・イレブンについてコラヴァンのチーフマーケティング・オフィサーのロブ・モリソン(Rob Morrison)さんから説明があった。それはワインテクノロジーカンパニーのコラヴァンが開発した、注ぐワインの量を自動で測ってくれる世界初のコラヴァンなのだった。
「ボトル・オープナーを使うよりも、よりイージーで楽しい」と、ロブさんは紹介した。
ブルートゥース対応で、スマートフォンのアプリケーションと連動する。コラヴァンがすべてのワイン・ラヴァー向けに開発したアプリ「コラヴァン・モーメント(Coravin Moments)」は、そのワインに合う音楽や映画も、ハロウィンにはお近くのお店のハロウィン・キャンディ、もしくはソノマのソーヴィニヨン・ブランもいい、と提案してくれたりするという。現在、日本語版を開発中だそうだ。
ワイン・ラヴァーのためのパーフェクトなアプリ。
コラヴァンの特許のポイントである窒素ガス・カプセルについての説明もあった。黒いプラスティック部分がガス漏れが起きない特許技術で、窒素ガスは口に入れても大丈夫。グラス1杯150mlとして、コラヴァン・カプセルには12杯注げる容量のガスが入っている。つまり、レストランで使っていたら、あっという間になくなる。という声もおそらくあるのだろう。ガス使用量の節約のコツが、グレッグさんから披露された。
それは、ごく単純に長押しをしない、というもの。素早く、短く押す。ワインを注ぎ終わった後に、プシューッというガスが抜けるような、というか、抜ける音がしたら、それはムダづかいしていることになる。お気をつけください。
発売されて5年のコラヴァンはニードル(針)も進化している。ほとんどのワイン(いうまでもなくコルクのみ)に対応できるスタンダードに加えて、15年以上の熟成モノ用として、ヴィンテージ・ニードルが登場している。スタンダード・ニードル
よりも直径が細くて穴が小さい。逆に、より直径が太くて穴が大きい、ファスター・ポォ・ニードル(Faster Pour Needle)というのも開発されている。こちらは、より早くサーブしたいというレストラン需要に応えるもので、スタンダード・ニードル比50%速く注げる。グレッグさんのプレゼンには出てこなかったけれど、プレミアム・ニードルというのもある。
製品ラインナップは5年でこんなに広がっている。
オーストリアやニュージーランドのワインに多いスクリューキャップに対応する、その名も「スクリューキャップ」という付属部品も登場している。さすがに金属製のフタにニードルを刺すと、穴が空いて元には戻らない。そこで、スクリューキャップは一旦開けて外す。でもって、コラヴァン特製のキャップと取り換える。このキャップの中央部分に、グレッグさんがファイバー製薬時代に開発したシリコン素材が使われている。この素材はコラヴァンのニードルを50回さしても復元する。51回目にダメになるのかどうかは不明です。お試しされた方、WINE WHAT onlineまで、ご一報ください。スクリューキャップを取り換えた時に空気が入る、というご指摘はごもっともだけれど、窒素ガスのほうが空気よりも重いので、ワインが酸素に触れることはない。最長で3カ月、ワインを守ってくれるという。