ペペロンチーノの辛味にはロゼを
田中 『REGARO スパゲッティ1.5㎜』は茹で時間が短いロングパスタとして売り上げが伸びている商品です。『REGALO ペペロンチーノの希望』はモリーゼ州の「アッラ・モリサーナ」というペペロンチーノソースをベースにし、ペペロンチーノにしては具材感のあるソースです。
坂田 「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」は具材がないので「デスペラード(絶望の)のパスタ」という別名があります。それに対して、このソースには具材がたっぷり入っているので「希望」とネーミングしているのですね。深い!
本多 このペペロンチーノソースはマッシュルームとベーコンの旨味がすごくあります。辛味もあるので、辛味を増長するタンニンがあるもの、なおかつ控えめなタンニンがいいのでロゼの『パスクア 11ミニッツ ロゼ トレヴェネツィエ 2017年』が合います。
川下 私もこのロゼを選びました。柔らかくて、そこまで酸も強くなく、オイリーなニンニクの効いたパスタによく合いました。このロゼはプロヴァンスのロゼを目指して造られたものです。ワイン名の「11ミニッツ」は11分間スキンコンタクトをして、上品な色を引き出しています。
坂田 このソースは本日の白なら合いますが、マッシュルームの存在が赤の方向に向かわせないですね。
パスクア 11ミニッツ ロゼトレヴェネツィエ 2017年
原産国:イタリア
格付:IGTトレヴェネツィエ
ブドウ品種:コルヴィーナ50%、トレッビアーノ・ディ・ルガーナ25%、シラー15%、カルメネール10%
生産者:パスクア
希望小売価格:2510円
コルヴィーナがフローラルなアロマと酸味をトレッビアーノがエレガントさを、シラーがスパイス感を、カルメネールが骨格を与えている。ほんのりバラ色の上品な色合いも特徴。
ペペロンチーノに寄り添うソアーヴェ
坂田 このソースはシンプルで旨味があり、満足感もあります。これには複雑味やボリューム感が寄り添う『パスクア ヴィッラ・ボルゲッティ ソアーヴェ クラシコ 白 2018年』がいち押しです。ルガーナだと、やや重くなりますが、合わないというわけではありません。
川下 「ヴィッラ・ボルゲッティ」は自社畑のエステートシリーズです。私も同じくこのソアーヴェを選びました。パスタソースがややオイリーな分、口中をすっきりさせてくれます。ワインの上品な味わい、フルーティーな風味が合うと思います。『パスクア オーガニック シャルドネ・グリッロシチリア白 2018年』はやや香りが強すぎる印象ですが、ソースにハーブを加えると合うと思います。
本多 僕もソアーヴェの柔らかな果実味が合うと思います。ルガーナはこのソースに対してやや重くなりますね。マッシュルームの存在感、ベーコンの旨味、甘味がソアーヴェに向かわせます。川下さんがおっしゃる通り、シチリアのシャルドネ・グリッロもいいと思います。
坂田 このソースの原型のあるモリーゼ州はタマネギ、キノコ、トリュフが名産で、トウガラシもよく使い、豚の加工品もポピュラーです。このソースにはモリーゼの特産品が盛り込まれているのですね。
パスクア ヴィッラ・ボルゲッティ ソアーヴェ クラシコ 白 2018年
原産国:イタリア
格付:DOCソアーヴェ・クラシコ
ブドウ品種:ガルガネガ80%、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ20%
生産者:パスクア
希望小売価格:1710円
ソアーヴェ・クラシコ地区の中でも最も歴史ある区画のひとつから収穫されるガルガネガを使用。柑橘系の繊細な香りと熟したリンゴや桃、アプリコットの風味が楽しめる。
今回の企画では、食トレンド発信メディア「おうちごはん」にもパスタソースで簡単アレンジ!ワインに合うおつまみレシピを3つ、考案してもらっています。
パスタソースがソテーに、ポテサラに、ラザニア風グラタンに、と華麗に変身。ちょっとひと手間でさらに広がるマリアージュ、お試しください。
https://ouchi-gohan.jp/2856/