ナポリのジェノヴェーゼにはやや甘のランブルスコを
田中 『REGALO リガトーニ』は太く肉厚なのが特徴です。『REGALO 濃厚ラグーソース』は粗挽き牛肉をタマネギと白ワインとトマトで煮込んだナポリのジェノヴェーゼをヒントにしています。
坂田 ナポリのサルサ・ジェノヴェーゼは牛肉とタマネギの煮込みです。またナポリでは「ズィーティ」という穴あきの太いマカロニに似たパスタと合わせるのが定番で、結婚式の料理としてもポピュラーです。
本多 このラグーソースはタマネギの甘味を感じますね。コショウの風味もあるので、選ぶなら赤です。このタマネギの甘さには、やや甘口の『パスクア ランブルスコ・デッレミ
リア』が合います。またラグーの力強さに合わせるなら、ドライで肉を引き立てる『チェッキ キャンティ クラシコ〝ストーリア・ディ・ファミリア〞赤 2016年』もいいですね。
川下 私は『チェッキ キャンティ 赤 2018年』の方を選びました。クラシコと同様にサンジョヴェーゼの比率が高いのですが、こちらはカベルネ・ソーヴィニヨンを使っていな
いので、ラグーソースの華やかさとワインの味わいが引き立て合うと思いました。
坂田 このラグーのキモはタマネギの甘味、コク、旨味。この風味を最大限生かせるのは、穏やかなタンニン、果実の甘味があるものなので、私もランブルスコがいいと思います。
これはすごくいいペアリングだなあと実感できますね。
アマローネの複雑味をもつヴァルポリチェッラ・リパッソ
本多 ラグーは煮込むことで複雑な風味となります。複雑味と格を合わせるのなら『パスクア ヴィッラ・ボルゲッティ ヴァルポリチェッラ・リパッソ スーペリオーレ 2017年』もお勧めです。ヴァルポリチェッラ・リパッソとは、ヴァルポリチェッラのワインに、アマローネの搾りかす(ヴィナッチャ)を加えて再発酵させるヴェネト州の伝統的製法です。よって陰干したブドウのニュアンスやコクがあり、複雑味や熟成感のある味わいとなります。
川下 パスクアのアマローネは年々評価が高まってきています。このヴァルポリチェッラ・リパッソ スーペリオーレはアマローネの搾りかすを用いているので、アマローネのエッセンスが楽しめ、コストパフォーマンスのいいアイテムとして人気です。私はこのラグーにスパイスを感じましたので、スパイス香のある『パスクアヴィッラ・ボルゲッティ ヴァルポリチェッラ クラシコ 赤 2018年』の
方を選びました。
坂田 ランブルスコと同率でいいと思ったのが、私もヴァルポリチェッラ・リパッソ スーペリオーレです。地域性は異なりますが、この南部の料理にぴったりなコクと風味で、これもいいペアリングだと思います。
パスクア ヴィッラ・ボルゲッティ
ヴァルポリチェッラ・リパッソ
スーペリオーレ 2017年
リパッソとはフレッシュなヴァルポリチェッラに、アマローネ造りで使用したブドウの搾りかすを加えて再発酵させること。アマローネのエッセンスを手軽な価格で楽しめる。
原産国:イタリア
格付:DOCヴァルポリチェッラ・リパッソ
ブドウ品種:コルヴィーナ60%、ロンディネッラ20%、コルヴィノーネ10%、ネグラーラ10%
生産者:パスクア
希望小売価格:2,510円
今回の企画では、食トレンド発信メディア「おうちごはん」にもパスタソースで簡単アレンジ!ワインに合うおつまみレシピを3つ、考案してもらっています。
パスタソースがソテーに、ポテサラに、ラザニア風グラタンに、と華麗に変身。ちょっとひと手間でさらに広がるマリアージュ、お試しください。
https://ouchi-gohan.jp/2856/