お取り寄せ3本勝負その1
鳥取名産「とうふちくわ」は、とうふを超えた!
鳥取県の名産品「とうふちくわ」。鳥取以外の人はほとんど知らない知られざる食品だ。歴史は古い。
江戸時代、鳥取藩の藩主・池田光仲が「100%魚が原材料のちくわは贅たくじゃ。とうふを混ぜてみよ」とは言わなかったにせよ、
「魚は貴重なので、代わりにとうふを食べなさい」というおふれを領民に出したことが誕生のきっかけになったらしい。
ちくわととうふのハイブリッド、池田公の仰せの通り(かどうかは不明だけれど)、つくってみたらうまかった。
このとうふちくわを、1865(慶応元)年の創業以来つくり続けているのが、鳥取市の老舗「ちむら」である。木綿とうふ70%に白身魚30%使われている。
- 栗原
- もう見た目からふわふらの食感、やさしい口あたりが想像できますね。
そう、見た目はちくわだけれど、断面はふんわりしている。
- ヤマダ
- とうふちくわは味のバリエーションがありまして、6種類セットになっています。
この柔らかに合わせるワインは、質感も柔らかくあってほしい。
そして、味の違いに合わせ、多種類のぶどうからつくられているワインが望ましい。
ワインに包容力が出ますからね。
また、「ちむら」のとうふちくわは保存料・香料・着色料無添加ですから、
素直にマリアージュしてもらうにはワインもオーガニック方向がいいと思います。
ということで、イタリアはラツィオの修道院で醸造されている「モナステーロ・ディ・ヴィトルキアーノ コエノビウム 2012」を編集部では用意。
お互いに木綿のような肌触りの組み合わせです。
- 栗原
- まずはフツウのとうふちくわから、いただきます。
「とうふちくわ蒸し」と、「とうふちくわ焼き」があるんですね。
お、素朴な味。ちくわのように魚の味が突出しなくて、ちゃんととうふの味と大豆の香りがする。塩分が強すぎないのもいいですね。
ワインと合わせると素朴×素朴で、よりやさしい味を楽しめます。 - ヤマダ
- 青ネギをねりこんだ「ねぎとうふ」、生姜をまぜた「生姜とうふ」はいかがですか?
- 栗原
- おっ、ねぎとうふがおいしい。
これはワインを合わせると、単純じゃない広がりがあります。
ねぎの香りが広がって、ワインにプラスアルファが生まれている。
「生姜とうふ」も生姜がキツすぎなくて、パクパクいけます。 - ヤマダ
- コエノビウムのブドウは、トレッビアーノ、マルヴァジア、ヴェルディッキオの3種類。
上の方に香りがくる香味系の「ねぎとうふ」と「生姜とうふ」にはヴェルディッキオが、重さのある「鳥取和牛とうふちくわ」には
マルヴァジアが頑張ってくれるだろう、という計算なんです。 - 栗原
- 「鳥取和牛味とうふちくわ」。う~む。
これはちくわを超えた味だ。しぐれ煮が混ぜ込んであって、ちょっと生姜の風味がある。
コエノビウムがうまく包んでくれて、おいしいです。 - ヤマダ
- カレー味もあります。「カレーとうふちくわ」。
- 栗原
- おやつ感覚でもりもり食べられる味です。
ワインと合わせると、スパイス感が強まって余韻が長い。
クリームチーズとあわせてもいけそうです。 - ヤマダ
- 一押しはなんですか?
- 栗原
- 「ねぎとうふ」です。
- ヴィナイオータ
- モンテステーロ・ディ・ヴィトルキアーノコエノビウム 2012
- 生産国/地域:イタリア/ラツィオ
希望小売価格:2,400円