こういう時、こういう場所で
日本橋、初夏。朝まで続いた雨のせいで少し蒸し暑い午後。それでも川沿いのテラスでは、すっと涼風が頬を撫でてくれる。
「こういう時、こういう場所で飲むスパークリングワイン。好きだなぁ」
陽ざしとともにグラスの中できらめく、『ジェイコブズ・クリーク スパークリング 江戸風鈴』の爽やかな泡を見つめながら、リラックスした微笑みを見せてくれるののかさん。見ているこちらの気持ちも心地よく緩んでいく。
「スパークリングワインは、友達の誕生日のような特別な日の乾杯にもよく飲んでいますけど、夏の午後や、テラス、そんな日常でも楽しめるんですね。こういう甘すぎず、きりっとして、香りも爽やかな泡なら、もっといろいろな場面で飲んでみたいです。『江戸風鈴』という名前もいいですね。香りや味もそのイメージとぴったり」
日本の夏の風景と風情に風鈴の音。ノスタルジックでもあり、むしろ時代が忙しくなった最近では上質な贅沢にも感じる。
「それに、夏は、スパークリンワイン以外にも、泡の飲み物がとてもよく似合いますよね」
そう、夏は泡の季節だ。夏の思い出とさまざまな泡が織りなす物語がそこにはある。
遠い日の夏休み、清流の静かなせせらぎの中で喉を潤したソーダ水。青空と海風と悪友たちとの笑顔のビール。そして、スパークリングワインなら、気の置けない親友とのブランチから、ときめきの夕暮れへとシーンは広がる。
「美人すぎるビールの売り子」として話題になったののかさん。球場で飲むビールもやはり堪えられない夏の風景だ。
ののかさんもきっと夏と泡の思い出があるはず、と聞くと、視線をさまよわせて出た答は
「はぁ……、夏かぁ……」
というため息。
「実は夏のロマンティックな思い出って、私、なにもないんです」。
お酒から離れても「夏のロマンティック」とは縁遠いらしい。
「小学校から高校までずーっとバスケ部に所属。夏休みといえば練習と合宿での辛い思い出ばかりが浮かんじゃうんです(苦笑)」
地元の選抜チームに選ばれたほど打ち込んだバスケ漬けの10年間。
特に夏は早朝に起床してすぐに走って、朝食を挟んですぐに猛練習。昼食のあとはもちろん練習で、それが夜まで続く。ベッド、食事、練習、ベッド、食事、練習……。
ののかさんの夏は、その繰り返し。そのせいか、今でも夏は「がんばる季節」になってしまっているようだ。
「でもですね!」
と、江戸風鈴を心地よく喉に流し込んで元気な声。
「去年、浴衣を買ったんです! 名前も和風なこの江戸風鈴を浴衣で楽しんだら、きっと素敵だと思います。そうだなぁ、合わせるなら美味しい焼き鳥。和の感じでどうですか?」
確かに『ジェイコブズ・クリーク スパークリング 江戸風鈴』からキリっと、でも涼やかに感じられる青と黄色の柑橘は、ワサビや梅肉を添えた塩の上品な焼き鳥と好相性。
「それも下町の風情ある場所でいただいたらもっとおいしく感じられそうですよね」
おいしい提案はもちろんうれしいのだけれど、肝心なのはののかさんの「夏のロマンティック」。その浴衣でもしや去年の夏はなにか物語ははじまったのでは?
「……それが」
また、視線が少し泳いで
「去年は忙しくで一度も着ていないんですよ(溜息)」
普段テレビで見せる明るい笑顔もいいけれど、少し寂しそうに泡を見つめる表情も、意外といっては失礼だけれどかわいらしい。
江戸情緒を感じられる場所でデート。
「江戸風鈴」で喉を潤して、浴衣で花火。そしてその後は、窓を開け放した和の空間で、月と星を眺めながら今度は癒しの「江戸風鈴」で気持ちをほどく。
思わずそんな1日の物語が浮かぶ。
「涼やかで優しい男性がそこにいてくれたらいいですね。あ、このスパークリングワインってそんな男性のイメージかも」
再び「江戸風鈴」を喉に滑らせたののかさんは、笑顔を取り戻してその物語に乗ってくれる。
「短髪できりっとした、年上の男性がいいなぁ」
今度は夢見る乙女の遠い目。センチメンタルと溌剌がいったりきたり。
風鈴の音色から感じる幸せなゆらぎと、なにかわくわくするような期待感が入り混じる。「江戸風鈴」とともに思い描いた素敵な夏の物語。
さて、ののかさんの今年の夏は、ため息かときめきか。お楽しみに。
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