
ワイナリー「La Porrona」は、イタリア南トスカーナの著名なワイン産地、モンタルチーノとモンテプルチアーノの中間の標高500メートルの高地に位置している
仕事というライフスタイル
「いまは何をしたいとか、何をしなくてはいけないとかはないんだけれど、いまだに仕事の依頼はおおいし。途上ですね。」
現在はブランドを代表していた時代とくらべればずっと自由だとおもわれる酒井だけれど、仕事はたくさんかかえている。手がける仕事のひとつには、ワインの輸入もある。
そのワインをつくっているワイナリーのオーナーは、酒井がジョルジオ アルマーニ社と交渉したときにその相手だったジョゼッペ・ブルゾーネというイタリア人だ。
アルマーニのあと、ダナ・キャラン・ニューヨークの社長をつとめたものの、早々に身を引いて故郷のトスカーナでワイナリーをはじめた。
酒井にいわせると、その実態は隠居生活らしく、「遊ぶのがうまい」。
さっさと仕事をやめてワイナリーのオーナーになるというのは、イタリア人の成功者にとっては最高に特権的な生き方だ。
いっぽうそれを売る酒井壽夫は
「僕に隠居はないとおもう。マグロですね。カードと多少のお金とパスポートが入っていれば、ちいさなカバンひとつで海外にいけるといまもおもってる」
酒井はそろそろ、そのブルゾーネ氏のもとに企画書と、たぶん小さなカバンをたずさえて旅立つ。いまは、その企画書をうきうきして見つめている。仕事と人生は、酒井のなかで複雑にからみあっている。
Brusone Red Wine
70ヘクタールのワイン畑は海抜500メートル以上の高地にある。完熟前の8月にブドウを収穫するグリーンハーベストを実施し、収量と品質のバランスをとっている。生産量は年間8,000本。3-4年以上の熟成ワインを販売。日本では、
Via Bartolini 11.com
のみが取り扱い受託。品種は、2012年ヴィンテージではカベルネ・フラン(55%)、サンジョヴェーゼ(35%)、プティ・ヴェルド(10%)。価格は7,560円(税、送料込み)/750ml。写真は1,500mlボトルで15,120円(税、送料込み)