香港のウォーターフロント
あたりはとっぷり暮れたというのに、会場は華やかなLEDの照明で輝いていて、背景には香港の金融の中心街の高層ビルが立ち並ぶ。会場の入り口の横に大きな白い観覧車があって、日本で言えば、東京お台場のウォーターフロント、のようなところでありましょうか。
入り口はもう待ち合わせの人でいっぱい。笑顔がどんどん集まってきておりまして、お祭りムード。盛り上がってまいりました。10月末の香港はベスト・シーズンと言いたいくらい、日中はちょっと暑いぐらいで、夜はちょっと涼しい。
第9回を数える今年は、ブース(模擬店)の数およそ400、そのうちワイン関連が300、フードが100というビッグなスケールである。ゲートを潜ると、CCB(アジア)の意味がわかる。「China Construction Bank」、漢字で「中国建設銀行」というブースが目の前にドンと出てくるから。銀行さんが冠スポンサーだったのですね。
ワイン&ダイン・フェスティバルは、「Hong Kong Great November Feast(香港グレート・ノベンバー・フェスト)」という観光キャンペーンのキックオフを告げるものであり、今年は香港がイギリスから返還されて、「中国人民共和国香港特別行政区」となって20周年を迎えたお祝い行事のひとつとしても位置づけられている。
もらった地図によると、広い会場は3つに色分けされている。正門から入って最初の区画には、国と地域別のワインが集められた「カントリー・パビリオン」や、各国選りすぐりの高品質ワインのショーケースである「グランド・ワイン・パビリオン」、それにステージがあったりする。
ふたつめの区画には、今回の目玉として新設された、「ロバート・パーカー・ワイン・アドボケイト・パビリオン」と、スパークリング系を集めた「バブリー・ガラ」のふたつのほか、ワイン業界の方々のための「ワイン・プロフェッショナル・ブース」、あるいは美食ための「テイスティング・ルーム」がある。
3つめの区画はビール&ウィスキーや清酒のほか、雑貨を集めたコンセプト・ストアからなる。
ということは資料を見ればわかるけれど、実際どこに行けばよいのかはお好み次第。別の言い方をすると、途方にくれる。
そこで、じつは香港政府観光局の担当者のアイリスさんが連れて行ってくれたんですね〜〜、オーストラリアのパビリオンに。
前述した「カントリー・パビリオン」はUSA、スペイン、フランス、ボルドー、オーストリアのパビリオンから構成されていて、そのなかでもココが選ばれたのは、香港でもオーストラリアワインは注目されているからでしょう。
ゲートをくぐると、ワイン産地ごとに分かれていて、各ワイナリーのブースが軒を連ねている。最初の1杯は、タスマニアの「ジョセフ・クローミー」のスパークリング「NV タスマニアン・キュヴェ」。 もうこれだけで、ワイン&ダイニング・フェスティバル、サイコー!