
フランス料理の登竜門、10人目の日本人受賞者
50年の歴史をもつ国際料理コンクール、「第50回ル・テタンジェ国際料理賞コンクール・インターナショナル」が11月16日(火)にパリ商工会議所フェランディ校で行われ、同日夜、パリのガル二エ宮オペラ座にて授賞式が、つづいて、歴代メダリストであるレジス・マルコン氏、ジョエル・ロブション氏、ジェレミー・デスブロー氏、ジョナサン・ザンベルゲン氏によるガラ・ディナーが、シャンパーニュとともに饗された。
シャンパーニュ・テタンジェ社の創始者、ピエール・テタンジェ氏の子息、クロード・テタンジェ氏がフランス料理の発展を願って1967年に創設した「ル・テタンジェ国際料理賞コンクール」は、フランス料理のシェフの登竜門として名高い。
審査委員長をつとめたエマニュエル・ルノー氏(レストラン・フロコン・ド・セル、ムジェーヴ、ミシュラン3つ星)をはじめ、過去このコンクールに入賞経験のある国際審査員たちによる、第50回ル・テタンジェ国際料理賞コンクール・インターナショナルの結果は、下記のとおり。
ちなみに、日本人として初めて優勝した(1984年、第18回ピエール・テタンジェ国際料理賞コンクール)堀田大氏も、審査委員として参加した。
優勝:ジュリアン・リシャール氏(Julien Richard)
フランス コート・ダ・ジュール 「イル・デ・ザンビエ」
2位: ニコラ・ヘンシンガー氏(Nicolas Hensinger)
フランス ムジェーブ 「ラ・タベルネ・デュ・モン・ダボワ」
3位:吉本憲司氏(Kenji Yoshimoto)
日本 東京 「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」
堀田氏の優勝以来、日本人は優勝こそないものの、堀田氏以外にも8人がこれまで、3位以内に入り、入賞するという成績をのこしており、吉本氏は堀田氏もふくめ10人目の日本人受賞者。
フランス、日本以外の、コンクール参加国は、ドイツ、スイス、ベルギー、ルクセンブルク、オランダ、イギリスで、各国でのコンクールののち、各国コンクール優勝者に国際コンクールへの案内状がとどく。そのとき、国際コンクールでの課題料理の大雑把テーマも告知される。
コンクールの明確なテーマと材料リストがくじで決められるのは、コンクール前夜。ファイナリストたちは、その材料リストから必要な材料を選び出し、オリジナルメニューを制作。国際コンクール当日には5時間以内に実際に料理を仕上げる。
今回のコンクールでは、1967年の第1 回テタンジェコンクール優勝者 ミッシェル・コンビ氏へのオマージュとして、イシビラメのナンチュア風が課題料理となり、そのほか、オレンジのタルトが課せられた。
吉本シェフの作品
パリ オペラ・ガルニエのガラ・ディナーの様子