タベアルキストのマッキー牧元さんが飲み慣れたコノスルを手に、馴染みの店へ。
いつものワインがお気に入りの料理で違う表情を見せてくれるのもまた乙なのです。
マッキー牧元とコノスルの ぶらり酒歩き
第七回 立呑み とだか
立呑みといいつつ座れるカジュアル割烹
「通い始めたのは、一昨年くらいからかな。メニューがどれも独創的で、盛り付けが楽しい。サービス精神にあふれる接客も心地よくてね」
とマッキー牧元さんが語るのは、五反田「食堂とだか」。食堂と謳いつつ、コース仕立てで酒のアテをバンバン出してくれる、ようはカジュアル割烹である。
今や1年先まで予約でいっぱいの人気店だが、「食堂とだか」から歩いて15歩ほどの至近距離には、支店の「立呑み とだか」がオープンしている。
立呑みと謳いつつ、着席して酒が飲めるカウンター割烹だ。食堂やら立呑みやら、2軒とも〝看板にイツワリあり〞だけれど、うれしいイツワリは大歓迎。
さて、本日のマッキー牧元さんが訪問したのは立呑みのほう。こちらではお腹の空き具合に合わせ、料理をアラカルトでオーダーできる。
「とだかさんの料理と、ちょっと変わったワインとを合わせてみたくなってね」
と店のカウンターに載せたのは、見慣れた自転車マークのボトル。コノスルのピノ・ノワールなら、さして珍しくもないのでは? 気になるとすれば、ボトルに貼られた意味深な丸いシールくらいか。
「常温だと白いシールなのが、冷やすと青色に変化する。このピノ・ノワールは、冷やして飲むのがおススメの赤ワイン。シールの色で、飲み頃の温度が判別できるんだ」
え、赤を冷やす?しかもピノを?
「冷やすと、もともと少ないピノの渋みがさらに軽減されるでしょ。酸味も穏やかに感じる。普段は赤ワインが苦手で避けている人でも、コレなら飲みやすいはず。また、クイクイと飲める赤ワインってとこが、気さくな店にはピッタリくるスタイルなんだよね」
そうこうするうち「とだか」の名物料理のひとつ、とり皮餃子が目の前へ。
マッキー牧元さん、「餃子は赤ワインも白ワインも合うと思う」と、バッグからもう1本ワインを取り出した。今度はシャルドネだ。チリ産シャルドネにありがちなコッテリ&ズッシリな味わいと一線を画す、モダンな造りの白なんだとか。
「とり皮餃子をピり辛のソースを付けて食べるなら、冷たいピノが最高。ソースなしだと、ほどよく冷やしたシャルドネがいい。……あ、ついに大好物がきたっ!」
次に運ばれてきたのが、子持ち昆布フライ。
子持ち昆布なんて、ワインと相性が悪い食材だと散々言われてきた魚卵の最たるもの。あのぅ、マッキーさん、ちょっとはペアリングのことも考えてオーダーしてくれないと困るんですけど……
「子持ち昆布をフライにするというアイデアが素晴らしいし。え、ワインとは合わせられないって疑ってる?(グビッ)大丈夫!揚げてある分、魚卵の生臭みは広がらない。こっ
ちはピノでも悪くないけど、シャルドネが一番馴染むね、うん」
先入観に捕らわれるとペアリングの幅は広がらない、のですね!
立呑み とだか
東京都品川区西五反田1丁目9 -3 ホテルロイヤルオーク五反田 B1F
TEL. 03-6420-3734
営業時間 18:00~24:00(LO23:00)
定休日 日・祝
問い合わせ先
スマイル
TEL. 03-6731-2400
http://www.smilecorp.co.jp/wine/
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