芝大門と言えば徳川歴代将軍のうち6人の将軍の墓があり、徳川家康が菩提寺とした増上寺で有名です。
江戸城から北東の方角、陰陽道で言うところの鬼の出入り口(鬼門)に当たる場所に、こちらも6人の将軍が眠る上野寛永寺があります。芝増上寺は鬼門の正反対の南西の方角、すなわち裏鬼門の場所に置かれています。
増上寺の御本尊は徳川家康が奉納した通称「黒本尊」で、1月、5月、9月の15日、年に3回だけ御開帳されます。この黒本尊は平安時代の天台宗の僧、恵心僧都源信の作と言われ、もとは源氏の守り本尊でした。その後、平清盛や源義経の手を経て、最後に徳川家康と運命的な出会いをしたのです。家康はこの御本尊と共に戦に出陣し、勝利したので「勝運黒本尊」として知られ信仰を集めるようになりました。
その増上寺の程近くに、創建千年以上と言う長い歴史を誇る芝大神宮があります。この神宮もまた増上寺や徳川家康と深い関係があるのです。
芝大神宮は寛弘2年(1005年)、伊勢神宮の分霊を受け今の増上寺がある場所に造られました。徳川家康は江戸入府の時、また関ケ原出陣の際にもこの神宮に参拝し勝利祈願をしています。慶長3年(1598年)増上寺建立に伴い現在の場所に移転してからも歴代の将軍の崇拝と庇護を受けました。伊勢神宮の分霊神宮として「関東のお伊勢様」と呼ばれ、お伊勢参りに行けない庶民の信仰も集めたようです。
芝大神宮鳥居の参道沿いに昨年3月に完成したばかりの真新しい飲食ビルがあります。野村不動産の飲食ビルGEMS(ジェムズ)大門。ワンフロア1店舗の構成で、9階建ての全9店舗、こだわりの飲食店が揃っています。
その最上階に、最高級の黒毛和牛を一頭買いして産地から直送する「和牛一頭流」でおなじみのうる虎ダイニングが「炭火焼肉 うる寅」を出店しました。
肉と同じくこだわって産地直送したのがオリジナルワイン「ウルトラカタルジーナ」。そのこだわりはラベルにも表れていてブルガリアの「キリル文字」で「うる虎」と表記してあります。
古代トラキア王も飲んだブルガリア固有品種マヴルッドとカベルネソーヴィニヨンの絶妙なブレンドで、ブラックチェリーやカシスのアロマ、黒葡萄の完熟した果実味と滑らかなタンニン、エレガントな余韻が混然一体となり、得も言われぬ豊潤な味わいを醸し出します。
GEMS大門から浜松町駅方面に進むと、巨大な支柱が何本もたち、ミキサー車やトラックが轟音を響かせながらせわしなく行き来している工事現場が目に入ります。
浜松町の再開発プロジェクトが着々と進行中で、高さ156mになる「ニッセイ浜松町クレアタワー」が2018年に第一弾として完成予定です。お隣の「世界貿易センタービル」は2019年から解体をはじめ2024年複合ビルとして生まれ変わるそうです。
また浜松駅の東側も再生プロジェクトが始動しています。この地域は現在首都高によって分断されていますが、大規模な歩行者デッキ施工によって浜松町駅と直結させ、竹芝側への回遊性を増やす計画です。この東側には徳川将軍家の別邸として鷹狩りの場でもあり幕末には幕府海軍伝習所にもなった浜離宮と江戸幕府の老中大久保忠朝が4代将軍徳川家綱から拝領した庭園、芝離宮があります。観光スポットに事欠かない場所ですので、再開発によって伊豆七島へのフェリー利用者と劇団四季劇場の入場者以外にも、横浜埠頭のように多くの人たちが訪れるようになるかもしれません。
そんな駅前の喧騒から一歩路地に入ったところに木造家屋を改装したカジュアルな焼肉屋があります。こちらもうる虎ダイニングの支店、「肉萬」と名付けられたお店です。「肉萬」は大門の「うる寅」とはまた違った居心地の良さで多くのお客様から御贔屓されています。
【店舗紹介】
☆炭火焼肉 うる寅
住所:東京都港区芝大門1-15-3GEMS大門9F Tel 03-6452-9129
☆焼肉家 肉萬
住所:東京都港区浜松町1-23-6 Tel 03-3436-2925
うる虎ダイニングURL:http://urutora-d.com/index.html