フレンチアルプスの旅を象徴するデザイン
主にフランス食材の輸入商社アルカンがホテル・レストラン向けに扱う、フランス生まれのナチュラルミネラルウォーター「evian®」より、新しい750ml限定ボトルが2019年1月1日(火)に発売となる。
エビアンはファッションとのコラボレーションの先駆者を自負していて、現在もイタリアのファッション・アイコン、キアラ・フェラーニのデザインによる限定ボトルを販売中だ。中身は同じなのに、なんだか欲しくなる、欲望を喚起するアートの力もスゴイし、欲望を喚起される人間の想像力というのもスゴイわけです、いまさらながら。
アートはインスピレーションを与える存在として常にファッションと深いつながりがある。
ということで、今回、エビアンはコレクションの新しい最高傑作を生み出すために、若く才能豊かなアーティスト、イネス・ロンジェビアルとのユニークなコラボを実現させたという。それがこちらのボトルだ。
ナチュラルミネラルウォーターの代名詞であるエビアンは、世界有数の自然保護区であるフレンチアルプスを水源地としている。標高850メートルに位置する台地に降りそそいだ雪や雨が、氷河期に形成された地層のなかを約15年もの歳月をかけてゆっくりと流れ、レマン湖畔にある採水地、エビアン・レ・バンの源泉へとたどり着く。ということは、ボトルのなかの天然水は、15歳の少年、あるいは少女が0歳のときに仕込まれた地球からの贈り物ということになる。
エビアンのなめらかでやわらかな味わいはこの長い旅から生まれる独自のミネラルバランスによるもので、このバランスは150年間変わっていない。
ということを踏まえてイネスの作品を見てみよう。
太くて青いインクの筆づかいは、フレンチアルプスの岩々を旅するナチュラルミネラルウォーターを、また花々は、花が咲き乱れる自然、すなわち「喜びの源」を象徴している、とイネス自身が解題している。なんてスケールが大きいのでしょう! このコラボレーションを通じて創造性や美的感覚を表現するだけでなく、エビアンのストーリーをも伝えているのだ。
イネス・ロンジェビアル Inès Longevial
1990年、フランス南西部生まれ。パリを中心に活躍する28歳の若きアーティスト。
パリ、ベルリン、ロサンゼルス、サンフランシスコで展覧会を開催。巨匠パブロ・ピカソやペドロ・アルモドバルらからインスピレーションを受けた彼女の絵画は、優しさと同時に力強さがあるという評価を受けている。
題材は、女性らしさと自然の2つに特化している。
エビアンはこのような世界的に有名で才能あふれるデザイナーとのコラボレーションによる限定ボトルを、2007年から毎年発売している。
過去の限定ボトルの一例を紹介しておこう。いずれも、中身はわかっているのに飲みたくなるから不思議だ。と、つい同じ感想を書いてしまった……。これこそアートのもつ力、である。