ワインと洋食がうまいnakato cafeの正体
株式会社中島菫商店をご存知だろうか?
よく知っているという人はそれほど多くはないと思う。しかし、この会社が生み出したブランドは、みなさんよくご存知のはずだ。マヨネーズでおなじみのキユーピー、缶詰やジャムで知られるアヲハタを創業したのはこの会社。キユーピー・アヲハタグループの中核企業なのだ。
その中島菫商店が創業100年を記念して、期間限定でオープンしたのがnakato cafe。自社で扱うワインと、オリジナルブランドである「麻布十番シリーズ」や「MAISON BOIRE(メゾンボワール)」を使った料理を提供してくれる洋食カフェだ。
「麻布十番シリーズ」は、味のこだわりに定評がある高級レトルト洋食。この麻布十番シリーズのカレーがとてもうまい。レトルトとは思えない本格的な味わいなのだ。期間中は、ランチタイムにこのカレー2種をセットにしたダブルカレーがメニューとして登場する。ドライカレーと野菜カレーのセット、ドライカレーとバターチキンカレーのセットが週替わり。このほかにもパスタやドリアもある。
ディナータイムの注目は、「MAISON BOIRE(メゾンボワール)」のフムスやレバーパテ、帆立のオイル漬けなどとオススメワインがセットになったメニュー。これが絶妙のペアリングで、自宅で楽しむ時の参考になる。リゾットやグラタンなどの食事やデザートもあり、飲んべえも食いしん坊も、甘党も辛党も楽しめる。
カレーとワインを合わせてみる
さて、そのnakato cafeで、カレーとワインという組み合わせを試してみた。ご飯の上にドライカレーがかかっており、野菜カレー、またはバターチキンカレーが別盛りになっている。ドライカレーをご飯とよく混ぜ合わせたところに、その上から別盛りのカレーをかけて食べると、これがとてもうまい。タベアルキストのマッキー牧元さんが教えてくれた食べ方だ。
さて、カレーにはどんなワインが合うだろうと数種類を試してみたのだが、いやそれが意外と合う。トマトやタマネギをたっぷり使った洋風仕上げのカレーだからだろう。
スパークリングは旨味のあるタイプがいい。赤は、ピノ・ノワールとピノ・グリージョがよく合った。白はシャルドネとソーヴィニヨン・ブランを試したが、どちらもイマイチという感じ。といっても全然ダメというほどではない。むしろ思っていたよりはずっといい。中でも、バターチキンカレーとシャルドネのペアリングはよかった。カレーにはゲベルツトラミネールが合うという人が多いが、この日のnakato cafeにはなかった。
結論としてはカレーとワインは合う。うまい。でも、これは恐らく麻布十番シリーズのカレーだからこそかもしれない。昔懐かしい洋風カレーで、シチューのようなトマトの酸味や野菜の旨味がしっかり感じられる。それがワインとの相性をよくしてくれるのだろう。