鴨とワインが楽しめる店 その1
パブリック ハウス エピローグ
日本人は、鴨肉に親しい。
冬は鴨鍋、エリアによっては鴨肉入り雑煮で正月を過ごし、ちょっといいことがあった日は蕎麦屋でリッチに鴨南蛮。ごちそう気分が確実にアップする鴨肉だが、「香りにクセがある」「固くて噛みきれない」と苦手意識を持つ人も少なくない。となれば、「香りがおだやか」「やわらかくてジューシー」な鴨肉の出番。
メイプル・リーフ・ブランドのアメリカン・ダックは、鴨肉を食べる文化のなかったアメリカですんなり受け入れられるほど、マイルドな肉質を誇る。餌に動物性飼料を用いる諸外国もあるが、農業の盛んなアメリカ内陸部のとうもろこしや大豆といった植物性飼料のみで育てあげるので、餌由来の匂いが激減。また、若鳥ならではのシットリとした舌触りで、初めて口にしたらすぐに鴨肉とは気付けないほど。
「アメリカン・ダックは、調理時も普通の鶏肉と同じように扱えます」と感想を語るのは恵比寿「エピローグ」の春日孝文シェフ。洋食、フレンチの名店を渡り歩いた彼は、王道の鴨料理を軽やかな方向にアレンジ、アメリカン・ダックにふさわしい2品を完成させた。
「エピローグ」にはボタンひとつでワインの銘柄と量を選べるセルフ形式のサーブ・マシンが設置され、テーブルワインと合わせて計18種のグラスワインが選択できる。来店時には、新感覚の鴨肉料理に合うワインはどのタイプか、自分のペースで試してほしい。
日向夏をあしらったアメリカン・ダックのロースト 1,600円
ベースはフランス料理の定番、オレンジソース添えの鴨ロースト。オレンジと比べ風味がさわやかで今が旬の日向夏は苦味が少なく、通常の鴨より軽快なアメリカン・ダックにピッタリ。皮目はしっかりと焼かれ、カリッとした仕上がりに。
アメリカン・ダックのガランティーヌ 1,200円
鶏の白レバーと鴨の挽肉をアメリカン・ダックの胸肉で包んだ1品。新玉ねぎのソースで甘味を、フランボワーズヴィネガーで酸味をプラス。絶妙な火加減でアメリカン・ダックに旨みが閉じ込められ、アッサリながらも余韻の長い味わい。