今やどの業界でも話題になるのは、プレミアムか格安がキーワード。しかしその二極化、ワイン好きにはちょっと物足りない。特別な 時間のために奮発する1本でもカジュアルに飲めるワインでもなく、食事をちょっとだけ華やかに盛り上げ、贅沢な気分にさせてくれる存在がほしい。
そんなときにぴったりのアイテム「カバ コンデ・デ・カラル ブリュット」が今年3月、日本に初登場した。本国スペインのワイン評価本でも高得点を獲得。さらに日本初の女性審査員だけによるインターナショナルワインコンペティション「サクラ アワード」でダブルゴールドを受賞するなど、初お目見えから早々にクオリティが注目を集めている。ワイナリーの歴史は、1960年代初頭伯爵の称号を持つホセ・マリア・デ・カラル・ボレルがスペインのサン・サドゥルニ・ダノイア周辺でワイン造りを行ったことに始まる。そして、64年にコンデ・デ・カラル社ブランドとして初ヴィンテージをリリースした。輝きのある淡いゴールドのカラーに繊細な泡立ち、たっぷりとした旨みをたたえ、さわやかでフレッシュだけに終わらないさすがの実力だ。
このワインに合わせる料理を提案してくれたのは、今年開店6周年を迎えた「和の旬 輝咲」。産地直送の地魚を中心に、刺身や炭火焼で供する。月替わりのお任せコースから単品料理も豊富に揃え、気軽に通える貴重な和食の店だ。店主、伊藤輝彦さんの料理に合わせ、お酒のマリアージュ提案をしてくれるのは奥様の久美子さん。日本酒だけでなく、ワイン派のお客の好みにもきめ細く配慮してくれる。
「カバ コンデ・デ・カラル ブリュット」に合わせる一品目は、みずみずしいなすの甘みに白味噌のコクが調和した「丸なすの田楽」。ワインの持つふくよかさが、野菜のやさしい味わいと甘辛い味噌の風味を包み込む。
そして二品目は、「はもの梅肉和 え」。夏の到来を感じさせてくれるはもの上品さやさわやかな梅肉に、きりっと冷えたカバのやわらかい酸味と心地よい泡の刺激にマッチした涼やかな組み合わせだ。「フレッシュさと熟成感が共存し、親しみやすい味わいだけれどリッチ。淡白な素材から旨みの強いものまで、幅広く網羅してくれますね」と久美子さんも納得。
旬の贅沢を味わうなら、もちろん和食。さらに今年からは「和食×カバ」のマリアージュを新たな夏のスタイルとして取り入れて楽しんでみてはいかがだろうか。