第4試合 スパークリング赤
黒ブドウの骨格×爽快感の合わせ技は通用するのか?
髙橋 具材は現地調達。でも、ソースだけは絶対外せないのでオタフクを持参していました。今でも自宅に常備しています。
ひぐち君 やはり本場関西の人だけに、そこは譲れないんですね! で、これって合わせた瞬間はソースと果実味の「甘×甘」でクドいかなと思いきや、終盤でシュッと泡の刺激が効いてきます。ワインの味わいに強さがあるので、「コクと旨みのお好みソース」がいいですね。
太田 タンニンにしっかりした存在感があって、なかなか硬派なワインですね。ポテンシャルも高いと思います。確かにこれならソースの風味に負けない。ただ、もう少し軽やかさがあると、互いが自己完結ではなく自然に寄り添う感じが出るんじゃないかなぁ。
髙橋 これは好みの問題。まったり濃厚テイスト好きならいいかもしれない。
太田 激マヨラーとか?
ひぐち君 本来広島お好み焼にはマヨネーズって必要ないんですよね? これが習慣なのか、ついマヨ足ししちゃうんですよ。だからハマったのかもしれない。志を同じくするマヨラー仲間なら積極的にオススメしたいです(笑)。
髙橋 さわやかな酸味があるために軽やかに食べ進められる。これは抜群においしくて心地よい組み合わせですね!
柳 さらにもう一口食べたいっていう気になるね。ワインにシードルっぽいニュアンスがあるのがマッチングのキーになっている。
髙橋 互いのフルーツ感同士がリンクするところがポイント。結局タンニンより果実味の方が大事なんですね。出汁の旨み主体の関西お好み焼チョイスで正解です。
土田 ソースべったりな感じで食べるといいですね。
柳 それってけっこうな量ですね。だから広島出身者の血液は……。
髙橋 人生、関西お好み焼一筋なので、広島お好み焼ってどうも食べ方がわからないんですよね(笑)。生地が厚いから、つい分解してしまう。焼そば麺エリアやキャベツの層、そのほかの具材など、食べるところによってテイストが違う。
ひぐち君 ソースのかかっている上部から順に、赤→ロゼ→白→泡で合わせていくといいんじゃないですか?
太田 縦の断層一口食べるのに、4種類のグラスを並べる連続ルネッサ〜ンス……。マリアージュ論としてはわかるけど、かなり不思議な光景ですよね(笑)。
柳 基本的に、赤泡とお好み焼は可能性のある組み合わせ。ただし、甘さや重さが重なると、グラスも箸も進まなくなる。強さ同士を合わせる発想よりも、抜け感を出すことを狙った方がいいね。ワインにフルーツのフレーバーと、ほどよい軽やかさがあればルネッサ〜ンス認定!
結果発表 スパーリング赤のベストマッチは?
「スパークリング(赤)」には「関西お好み焼」×「お好み焼たべたい!お好みソース」が一番人気の結果だが、「お好みソース」もOK。ソースの原料であるデーツやリンゴなどの甘味と心地よく調和し、お好み焼をより軽やかに食べ進めるには、ワイン側に生き生きしたフルーツ感と爽やかな酸味があることがマストだ。いっぽう、一見するとスパイス感や力強い風味でマッチしそうな果実味とタンニンもパワフルで濃厚なワインは、重さが重なってしまい、ソースには合わせにくい。
輸入元:ファームストン
製造元:スリー・ピラーズ
スパークリング レッドキュヴェ
2010年、南オーストラリア州ラングホーンクリークに誕生した新進ワイナリー。アデレード大学で醸造学を学んだピーター・ポラードがワインメーカーを務める。ブラックベリーになめし皮の香り、しっかりしたタンニンとほのかな熟成感を持つ。味わいに強さがあるため、広島お好み焼の凝縮感のあるソースと合わせても負けないところがポイント。濃いタイプ同士の組み合わせながら、アフターで泡の刺激がすっと重さを消してくれる。