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「京都・緒方」と「三澤ワイナリー」のマリアージュ

先日、和食×ワインのイベントを和美塾wabi labo主宰で行いました。

ユネスコの無形文化遺産に登録され、今や世界中で食べられている和食。それに伴い和食店にワインが置かれ、和食にワインを合わせる人が増えてきました。ところが、繊細な和食に到底合わないワインが置かれていることもしばしば。そこで和美塾wabi laboでは和食に合うワインを探し、試みるイベントを主宰しています。

和食×第5回目の今回は「京都・緒方」×「三澤ワイナリー」。

シンプルかつダイナミックな緒方の料理に合うワインを考えた時私が思いついたのが、和食に合わせやすい甲州でありながら、味わいが華やかな明野甲州でした。その明野甲州は親子二代に渡って日本で一般的な棚仕立てではなく、ヨーロッパで行われている垣根仕立てにこだわり造られたワイン。その立役者である三澤彩奈さんからどうしても直接お話を伺いたいと同席してもらえるように依頼。その結果、京都・緒方を貸切り、店主の緒方さんがワインに合わせた料理を組み立て、三澤彩奈さんにお越し頂いてワインの説明をしていただく会が実現しました。

銀座エスキスの若林さんも協力 

嬉しい事に、第2回目の和美塾wabi laboイベントでお世話になった、銀座エスキスの若林さんがご協力くださりワインサービスを担当してくださいました。

当日の食事・ワインはこのようになりました。

柚子の蒸し寿司

 

柚子の蒸し寿司
抜栓を2時間前に行う事でシャープな酸がやや穏やかに落ち着き、熱した柚子の香りと柔らかい酸味に良く合う。
× GRACE KOSYU 2015

 

椀物(ごぼう・かぶ)
出汁に合い、野菜の土の香りと歯ごたえが良いアクセントになっていた。
× GRACE EXTRA BRUT 2012

椀物(ごぼう・かぶ)

 

御造り(よこわ)と味噌漬けの揚げ物

御造り(よこわ)
抜栓2時間前。冷涼な年でタイトな造りのシャルドネはヨコワ(本マグロの幼魚)のもっちりした歯触りに抜群に合う。和芥子とも好愛称。秀逸なペアリング。
味噌漬けの揚げ物
こちらもシャルドネと。揚げ物なので良く合うことは想像に難くないが、味噌の風味との愛称が素晴らしく良いことに驚く。
× CUVÉE MISAWA (blanc) 2014

 

焼き蟹
蟹の旨味にも負けないペアリング。もちろん生臭さを出す事は全くなく、ワインではこれを合わせるのがベストだと思う。
× CUVÉE MISAWA AKENO KOSYU 2015

焼きガニ 
雪まろげと聖護院大根

 

聖護院大根
雪まろげ(河豚のぶつ切り・てっぴ)

河豚と聖護院大根に合わせるワインは明野甲州かシャルドネを好みで。どちらも好相性。
× CUVÉE MISAWA (blanc) 2014
× CUVÉE MISAWA AKENO KOSYU 2015

 

天然真牡蠣のフライご飯
3時間前に抜栓したおかげでグラスの中でフレッシュな香りが広がり、酸も穏やか、なめらかなタンニンのワインは猪にもぴったりだが、天然真牡蠣の濃厚さとタレ・山椒の実にとても良く合う。フランの持つベジタブルな香りと山椒の愛称の良さは最高でした。
丹波猪丼
× GRACE CABERNET FRANC 2013

天然真牡蠣のフライご飯と丹波猪丼

 
本日飲んだワイン 

常の緒方とは少し違う手をかけワインに合わせやすくした料理、和食に合わせやすいよう冷涼な年のシャルドネを選ぶなどしたワインチョイス、エスキスのシェフソムリエ若林さんのサービス、と皆様のご協力を得て素敵な会となりました。ありがとうございました。

参加者集合

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森實有紀子(和美塾)
和食・日本酒・着物・茶道、そして日本ワイン。 食文化を含めた『和文化』の素晴らしさを世界に伝える『和美塾』の代表です。

定期的に行う『wabi labo 』は、和食とワインのマリアージュを検証したり、日本酒の新しいあり方について試してみたりと、和文化を体験し、試し、意見を交換し合う活動をしています。その様子をこちらでお伝えしていきます。

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