このビール ただのビールにあらず
伝説のレストラン「エル・ブジ」は、ただの「スペイン料理店」にあらず。たしかに所在地はスペインだが、シェフのフェラン・アドリアが提供した独創的な料理は、決して従来のスペイン料理の枠に収まらなかった。したがい「イネディット」もまた、ただの「スペイン・ビール」と表現すべきではない。
なにしろフェラン・アドリアのほか、エル・ブジのシェフ・ソムリエを務めたフェラン・センテジェス、そしてバルセロナに本拠地を構えるブルワリー、ダム社がタッグを組み創出された新感覚飲料なのだから。
コンセプトは、「セレブが食事中に楽しめる高級ビール」。コリアンダー、オレンジピール、リコリスの風味がほんのり香り、爽やかな飲後感がクセになる。料理ジャンルやシチュエーションを選ばないため、日本においてもクラフトビール専門店やスペイン料理店にとどまらず寿司店、高級焼肉店、イタリア料理店など取り扱い店の顔触れは多彩だ。
お家ごはんで合わせるなら、料理研究家の竹中さんは牛肉よりは、豚肉ヒレの柔らかさに、クリーム系のソースと果実のプレーンをいれることで、クリーミーさと酸味が「イネディット」にピッタリとこのレシピを提案してくれた。
お家派は白いお肉で!
豚ひれ肉とマッシュルームのプルーンクリームソース
材料
豚ひれ肉 6切れ
マッシュルーム 8個(キッチンペーパーで汚れをふき取る)
玉ねぎ 1/6 個(くし切り)
プルーン 4個
生クリーム 2/3 カップ
オリーブオイル 大さじ2
小麦粉 適宜
ブランデー 大さじ1
塩・胡椒 適宜
作り方
1. 豚肉の両面に塩・胡椒をふり、小麦粉をまぶす。
2. フライパンにオイルをしき中火で温め、じっくりと焼き目がつくまで1を両面焼き、取り出す。
3. 3のフライパンにマッシュルームと玉ねぎを入れ、玉ねぎが半透明になるまで炒める。
4. 3にブランデー・生クリーム・プルーンを加え煮立てる(ブランデーでフランベが怖い人は、一度火を切ってから入れる)。塩・胡椒で味を調え、豚肉を戻し、ソースにからめる。
鴨一ワイン酒場SUN(サン)で楽しむ
写真/阿部昌也
クセがなくやわらかな鴨肉料理を提供する「鴨一ワイン酒場 SUN」では、オーナーの樋口陽一さんが鴨の旨味をマスキングしないイネディットに感銘を受けて提供を決断、「ワイングラスで香りを楽しむべき」とグラスの選定にも気を配る。もちろん、家飲み派の人たちにも「ビールは苦手だけどコレは好き」「泡のキメが細かくてシャンパーニュみたい」と評価は上々である。
おうちごはんにも外飲みにも◎ 乾杯用にも食中酒にも◎ と万能なイネディットを試さない手はない!