Château Cos d’Estournel 〜Saint-Estèphe〜
東洋風のパゴダのような外観を持つ
サンテステフ異彩の雄
サンテステフを代表する「シャトー・コス・デストゥルネル」は、メドックで極めて異彩を放つ存在である。
城郭様式の華麗なシャトーが集まっているメドック地区の中で、この醸造所だけは東洋風のパゴダのような外観を持ち、ポイヤックとの村境に接する著名な隣人ラフィット・ロートシルトを見下ろす丘の背にある。
この地所は、その名を古いガスコーニュ人の言葉「コス」から取られ、この地域の18世紀の地図に見られる“砂利の斜面”という意味がある。名前のもう半分はシャトーの初代オーナーであるルイ・ガスパール・デストゥルネルに由来したものだ。
彼はインドでワインビジネスを手掛け、インドを旅した時に影響された「象」をモチーフにしている。
コスはメドック産にしては珍しく、ブレンドに使うメルローの比率が高いこと、新樽を使う比率が高いことでほかと一線を画している。このメルローの比率はオー・メドックでは最も高い部類に入ると言える。コスは常に
1級シャトーに肩を並べるほどの品質を維持し、セカンドラベルの「レ・パゴド・ド・コス」と共に高く評価されている。
現オーナーはワイン界の重鎮、ミシェル・レィビエ氏。彼はパリの高級住宅街にピエール・カルダンの邸宅をホテルに改修した「レゼルヴ」を所有。今パリで話題の高級ホテルで、フランス最高の格付け「パラス」を獲得
し、パリのエスプリが凝縮したリュクスなホテルだ。
そして、そこにも可愛らしい象のモチーフがふんだんに使われている。