モーゼル川沿いの渓谷がうむワイン
フランス、ルクセンブルク、ドイツを流れる全長544kmの国際河川、モーゼル川。ルクセンブルクには、このモーゼル川のルクセンブルク側に細長く、42kmにわたってつづくブドウ畑がある。ちなみにモーゼル川はドイツ語的にはMoselと綴り、銃器メーカーのモーゼルは「Mauser」だから関係がない。
ブドウ畑があれば、ワインがある。ルクセンブルクはワイン産地としては古代ローマ時代にまで遡る伝統的な産地。だけれど、とても小規模かつ少量生産だから、あまり知られていない。約340のブドウ農家のうちの70%程度が、自分でブドウをワインにはしないで、複数あるワイン造りの協同組合に売っている。
品種はいわゆるアルザス系、ドイツ系が主。代表的なのは、ミュラー・トゥルガウ、オーセロワ、ピノ・グリ、リースリング、ピノ・ブラン、エルプリング、ピノ・ノワール、ゲヴェルツトラミネール、シャルドネ。全体では20種類くらいの品種が育てられているそうだ。ほとんどのワインは白、あるいはスパークリングのクレマン。面白いのは、白ワインはアッサンブラージュをしないこと。単一品種で勝負しているのだ。
あまり飲む機会のないルクセンブルクのワインだけれど、実は今年は日本とルクセンブルクの国交樹立90周年とあって、東京は日本橋浜町にあるHama Houseが、Luxembourg Caféとして、12月17日まで、特別メニューの展開や写真の展示、そしてクリスマスにあわせたイベントなどを開催している。そこにはルクセンブルクワインのテイスティングイベントもあって、WINE-WHAT!?、ここに参加してきた。
ルクセンブルクのブドウ畑は、モーゼル川沿いにあるといったけれど、ここは渓谷になっていて、場所によっては斜度60度、という絶壁でブドウが育つ。気候は冷涼だけれど、山を下ればモーゼル川沿いということもあって、その湿度にまもられて、川に近いほうがやや温かい。
Luxembourg Caféでのイベントでテイスティングできたのは、株式会社アルムンドの代表にしてソムリエの今野有子氏が輸入している、ルクセンブルクのNo.1ワインナリー「アンリ・ルパート」の白とクレマン、「ベルナ」の白ワインだった。白ワインの品種はいずれもオーセロワ。クレマンはピノ・ブランを中心にリースリングなどのアッサンブラージュだ。
オーセロワは補助的な品種として使われることの多い品種で、それ単体のワインというのは珍しい。いずれのオーセロワも、樽を使わない造りで、酸味がピンとして、軽やかで、さわやかなブドウの味わいがしっかりとある。いかにも冷涼で厳しい畑で育ったブドウからできたワインといったイメージだ。面白いのは、にもかかわらず、わたあめのような甘く可愛らしい香りがあるところ。標高が低い畑で育ったブドウを使う「アンリ・ルパート」のオーセロワのほうが、よりさっぱりとしていて、標高の高い畑で育った「ベルナ」のそれは、よりまろやかに各要素が溶け合っている。
クレマンは、瓶内二次発酵後、18カ月熟成のもので、清涼感あふれるドライな辛口。なんともやさしい甘みがわずかに感じられ、あたたかみがある。
これらのワインは、イベント向けに用意されたもので、試したい場合は上述の今野氏のサイト「ここだけワイン」(詳細はページの最後もご参照ください)で入手できる。いっぽう、Luxembourg Caféでは、期間中、リースリングを使ったものなど、ルクセンブルクをイメージした軽食を楽しめ、ルクセンブルクの雰囲気を感じることができる。
慌ただしい年末に、ほっと一息つけるスポットなのだ。
Luxembourg Café
期間|12月17日(日)まで
場所|Hama House(ハマハウス)東京都中央区日本橋浜町3-10-6
Website|hamacho.jp/hamahouse/luxembourg/
そして、今野有子さんから、WINE WHAT!?読者の皆様にオトクな情報です。
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