ピノ・ノワール
黒ブドウのひとつで、シャンパーニュ地方の栽培面積に占める比率は39%。モンターニュ・ド・ランスとコート・デ・バールでおもに栽培されている。白ワインの状態でもチェリーやラズベリーなど赤い果実のニュアンスがあり、アッサンブラージュでは豊かなボディと力強さをワインに与える。
ブージィをはじめ、この品種が完熟するクリュでは、ロゼ用の赤ワインとして醸造されることもある。
ムニエ
葉の裏側に粉を吹いたような白い産毛があることから、フランス語で「粉屋」を意味するこの名がついた。黒ブドウのひとつで、栽培比率は33%。おもにヴァレ・ド・ラ・マルヌで栽培されている。
ムニエは発芽が遅いため遅霜の被害に遭いづらく、しばしば霜が下りるヴァレ・ド・ラ・マルヌには好都合な品種だ。フルーティで柔らかく、両極端な性格をもつピノ・ノワールとシャルドネのつなぎ役となる。
シャルドネ
主要3品種のうち唯一の白ブドウ。おもにエペルネの南のコート・デ・ブランで栽培され、その先のコート・ド・セザンヌや、トロワの西のモングーでも栽培されているが、栽培比率は 28%に留まり、比較的貴重な品種である。
アッサンブラージュではワインに爽やかさや気品をもたらし、豊かな酸が長期熟成を可能にする。
シャルドネのみから造られたシャンパーニュはブラン・ド・ブランと呼ばれる。
●アルバンヌ
●プティ・メリエ
●フロマントー(ピノ・グリ)
●ピノ・ブラン
これらの品種はシャンパーニュ地方で古くから栽培されていたが、収量が低かったり、病気に弱かったり……などの理由により、主要3品種に押されて現在では風前の灯(4品種合わせても全栽培面積の0.3%に満たない)。
しかしながら、一部の栽培農家によって復活の動きもある。アルバンヌはオーブ県原産で生育が遅く、糖度が高い。
プティ・メリエは暑い年であっても高い酸を維持する。