5つ星は今回も15ワイナリーに
ワインではなく、ワイナリーを表彰する日本ワイナリーアワードの2020年の発表会にして授賞式が、今年も、東京 東京ミッドタウン日比谷の「DRAWING HOUSE OF HIBIYA(ドローイングハウス・オブ・ヒビヤ)」にて開催された。
このアワードの審査員は、ワイン評論家 遠藤利三郎氏を審査委員長として、全国区審査員4人、地方区審査員9人。世界のワインに精通し、10年以上、日本ワインを広く取り扱う酒販店、飲食店、あるいは日本ワインに関する著作・記事があるジャーナリストからなる。さらに今回から、特別審査員として、一般社団法人日本ソムリエ協会 名誉会長 岡昌治氏、Wakiya 一笑美茶樓のオーナーシェフ 脇屋友詞氏がくわわり、2人はそれぞれ、1ワイナリーづつ選出し、特別審査員賞を贈った。
審査対称は、設立またはブドウの植え付けから5年以上経過した国内のワイナリー。2020年は235場が審査対象となった。
審査方法は、地方区および全国区審査員が、対象となるワイナリーから評価に値するワイナリーを厳選し、全国区審査員全員で協議する、というもの。
審査は
赤や白などスタイル別で品質にばらつきがないか
収穫年に左右さず品質の安定感があるか
コストパフォーマンスに優れているか
複雑性、凝縮感などのバランスに優れ、高貴さを持っているか
テロワールを表現できているか
ワインが一貫して個性をもっているか
を評価し
評価には、ワイナリーの歴史的価値、ブドウ畑の管理状態、醸造設備の状況、醸造家の技術と熱意、ワイナリーの運営方針が加味される。
というわけで、審査結果は以下の通り。日本ワイナリーアワードは、星の数に制限がないため、品質が高いと評価されれば、星を持つワイナリーの数は増え、また、昨年は3つ星だったワイナリーが今年は4つ星、ということもおこる。総評として、日本ワインの品質向上が目覚ましい、ということだけれど、それを反映した結果になっている。
★★★★★[5つ星]受賞ワイナリー
多くの銘柄・ヴィンテージにおいて傑出した品質のワインを生み出すワイナリー。今回も15場で2019年と同様の面々。来年はもう少し増えそう、とのこと。
ドメーヌ・タカヒコ(北海道)
山崎ワイナリー(北海道)
酒井ワイナリー(山形県)
高畠ワイナリー(山形県)
タケダワイナリー(山形県)
勝沼醸造(山梨県)
機山洋酒工業 (山梨県)
サントリーワインインターナショナル(山梨県)
シャトーメルシャン(山梨県)
ダイヤモンド酒造(山梨県)
中央葡萄酒(山梨県)
丸藤葡萄酒工業(山梨県)
小布施ワイナリー(長野県)
Kidoワイナリー(長野県)
安心院葡萄酒工房(大分県)
★★★★[4つ星]受賞ワイナリー
全般的に良質で安定感があり、銘柄やヴィンテージによっては傑出したワインを生み出すワイナリー。今回は50場。昨年から星が増えたワイナリーには★+をつけています。
KONDOヴィンヤード(北海道)
千歳ワイナリー(北海道)
10Rワイナリー上幌ワイン(北海道)
ナカザワヴィンヤード(北海道)
農楽蔵(北海道)
平川ワイナリー(北海道)
北海道ワイン(北海道)
岩手くずまきワイン(岩手県)★+
エーデルワイン(岩手県)
朝日町ワイン(山形県)
月山ワイン山ぶどう研究所(山形県)
蔵王ウッディファーム(山形県)★+
ココ・ファーム・ワイナリー(栃木県)
岩の原葡萄園(新潟県)
胎内高原ワイナリー(新潟県)★+
フェルミエ(新潟県)★+
SAYS FARM(富山県)
甲斐ワイナリー(山梨県)★+
金井醸造所(山梨県)
KISVINワイナリー(山梨県)
くらむぼんワイン(山梨県)
グランポレール(山梨県)
シャトー酒折ワイナリー(山梨県)
シャトージュン(山梨県)★+
シャトレーゼ ベルフォーレワイナリー勝沼ワイナリー(山梨県)★+
ソレイユワイン(山梨県)★+
ドメーヌ・ミエ・イケノ(山梨県)★+
原茂ワイン(山梨県)★+
フジッコワイナリー(山梨県)
まるき葡萄酒(山梨県)★+
マルスワイン(山梨県)
マンズワイン(山梨県)
ルミエール(山梨県)
安曇野ワイナリー(長野県)★+
アルプス(長野県)
井筒ワイン(長野県)
ヴィラデストワイナリー(長野県)
楠わいなりー(長野県)
サンクゼール(長野県)★+
サンサンワイナリー(長野県)★+
信州たかやまワイナリー(長野県)★+
ファンキーシャトー(長野県)
リュードヴァン(長野県)
中伊豆ワイナリーシャトーTS(静岡県)
仲村わいん工房(大阪府)★+
奥出雲葡萄園(島根県)
島根ワイナリー(島根県)前回はコニサーズワイナリー
広島三次ワイナリー(広島県)
菊鹿ワイナリー・熊本ワイン(熊本県)
都農ワイン(宮崎県)
★★★[3つ星]受賞ワイナリー
安定感がありほとんどのワインが良質で安心して購入できるワインを生み出すワイナリー。今回は66場。
イレンカ(北海道)
奥尻ワイナリー(北海道)
キャメルファーム(北海道)前回はコニサーズワイナリー
さっぽろ藤野ワイナリー(北海道)
森臥(北海道)前回はコニサーズワイナリー
TAKIZAWA WINERY(北海道)
月浦ワイナリー(北海道)前回はコニサーズワイナリー
十勝ワイン(北海道)
Domaine Atushi Suzuki(北海道)
NIKI Hills ワイナリー(北海道)New!
登 醸造(北海道)前回はコニサーズワイナリー
ふらのワイン(北海道)
宝永ワイナリー(北海道)
松原農園(北海道)
宮本ヴィンヤード(北海道)
モンガク谷ワイナリー(北海道)前回はコニサーズワイナリー
リタファーム&ワイナリー(北海道)前回はコニサーズワイナリー
サンマモルワイナリー(青森県)
自園自釀ワイン紫波(岩手県)
高橋葡萄園(岩手県)前回はコニサーズワイナリー
大浦葡萄園(山形県)
月山トラヤワイナリー(山形県)前回はコニサーズワイナリー
Cfa Backyard Winery(栃木県)前回はコニサーズワイナリー
Nasu Wine(栃木県)
秩父ワイン(埼玉県)
葡蔵人~BookRoad~(東京都)New!
カーブドッチ・ワイナリー(新潟県)
ルサンクワイナリー(新潟県)New!
能登ワイン(石川県)New!
麻屋葡萄酒(山形県)
アルプスワイン(山梨県)
イケダワイナリー(山梨県)
江井ヶ嶋酒造(山梨県)前回はコニサーズワイナリー
塩山ワイン(山梨県)
奥野田葡萄酒醸造(山梨県)
駒園ヴィンヤード(山梨県)
笹一酒造(山梨県)前回はコニサーズワイナリー
サドヤ(山梨県)
サントネージュワイン(山梨県)
敷島醸造(山梨県)
シャンモリワイン(山梨県)前回はコニサーズワイナリー
白百合酒造(山梨県)
蒼龍葡萄酒(山梨県)
中原ワイナリー ドメーヌ・オヤマダ(山梨県)
ボーペイサージュ(山梨県)
モンテ酒造(山梨県)前回はコニサーズワイナリー
大和葡萄酒(山梨県)前回はコニサーズワイナリー
若尾果樹園(山梨県)
アルカンヴィーニョ(長野県)
カンティーナ・リエゾー(長野県)
五一わいん(長野県)
スイス村ワイナリー(長野県)前回はコニサーズワイナリー
たかやしろファーム(長野県)前回はコニサーズワイナリー
ドメーヌ・ナカジマ(長野県)前回はコニサーズワイナリー
ノーザンアルプスヴィンヤード(長野県)前回はコニサーズワイナリー
はすみふぁーむ(長野県)前回はコニサーズワイナリー
Hikaru Farm(長野県)New!
山辺ワイナリー(長野県)
アズッカ エ アズッコ(愛知県)前回はコニサーズワイナリー
ヒトミワイナリー(滋賀県)前回はコニサーズワイナリー
琵琶湖ワイナリー(滋賀県)前回はコニサーズワイナリー
丹波ワイン(京都府)
カタシモワイナリー(大阪府)
島之内フジマル醸造所(大阪府)前回はコニサーズワイナリー
ホージョーワイン(島根県)前回はコニサーズワイナリー
ドメーヌ・TETTA(岡山県)前回はコニサーズワイナリー
コニサーズワイナリー受賞ワイナリー
評価に値する個性あるワインを生み出すワイナリー。今回は26場
※コニサー(connoisseur):玄人、鑑定家、目利き。専門家が選んだ個性が光るこれからに着目したいワイナリーが”コニサーズワイナリー”
OSAワイナリー(北海道)New!
OcciGabi Winery(北海道)
多田ワイン(北海道)
はこだてワイン(北海道)
ベリーベリーファーム&ワイナリー仁木(北海道)New!
ファットリア・ダ・サスィーノ(青森県)New!
神田葡萄酒(岩手県)New!
秋保ワイナリー(宮城県)New!
齋藤ぶどう園(千葉県)
カンティーナ・ジーオセット(新潟県)New!
ホーライサンワイナリー(富山県)New!
ハイディワイナリー(石川県)New!
新巻葡萄酒(山梨県)New!
北野呂醸造(山梨県)
三養醸造(山梨県)
四恩醸造(山梨県)
ドメーヌQ(山梨県)New!
いにしえの里葡萄酒(長野県)New!
Vino della Gatta SAKAKI(長野県)
VOTANO WINE(長野県)New!
塩尻志学館高校(長野県)New!
信濃ワイン(長野県)New!
信州まし野ワイン(長野県)New!
大池ワイン(長野県)New!
神戸ワイナリー(兵庫県)New!
久住ワイナリー(大分県)New!
審査員特別賞
審査員特別賞は、まず、脇屋友詞氏が北海道の千歳ワイナリーに贈った。千歳ワイナリーは脇屋氏が、2018年にロンドンでメディアや食の専門家に北海道の食を紹介する際に選んだワイナリー。このとき、千歳ワイナリーのワインは評判がよく、日本ワインが世界にもっと広く知られてゆくように、と願っての選択だ。授賞式では千歳ワイナリーを運営する北海道中央葡萄酒株式会社の代表取締役 三澤計史氏が電話で参加し、脇屋氏から三澤氏へのエールがおくられた。
岡昌治氏が選んだのは、やはり北海道の、NIKI Hills ワイナリー。「最近の日本ワインの品質向上は、目を見張るものがありますね。これからも世界に誇れる、美味しいワインをどんどん造ってください。日本ワインを応援しています」というメッセージとともに、賞を贈った。