日本の風土を表現した、真のジャパニーズプレミアムワイン。それがサッポロの「グランポレール」シリーズである。
北海道、長野、山梨、そして岡山。気候風土の変化に富む4つの産地をブドウ栽培の拠点とし、それぞれの土地に最適なブドウ品種を栽培。勝沼と岡山のワイナリーにおいて入念に醸造される。とりわけ勝沼のワイナリーは、グランポレール専用の最新設備。テロワールの特徴を最大限に引き出すべく、小型の醸造タンクを備えた小ロットの生産方式がとられている。
陣頭指揮に立つのはチーフワインメーカーの工藤雅義さん。ワイン醸造学の名門、カリフォルニア大学デイヴィス校で修士号を取得した学識派。普段は寡黙ながらワイン造りに向ける情熱はひと一倍熱く、日本ワインの可能性に人生をかけるロマンチストでもある。
昨年、シリーズのフラッグシップとなる「安曇野池田」をリリースしたグランポレール。シラーやソーヴィニヨン・ブランなど、日本では珍しい品種にも挑戦し、すでに内外のコンクールでは高い評価を得る。次々と繰り出される新鮮な驚きが、日本ワイン愛好家のハートを鷲掴みにするだろう。
【北海道】
北緯43度の北海道余市は、ワイン用ブドウの栽培地としては日本でもひときわ冷涼な土地。ケルナーやミュラートゥルガウなど、繊細で爽やかなドイツ系の白ワイン品種を中心に栽培する一方、ツバイゲートレーベやピノ・ノワールといった赤ワイン品種にも挑戦。とりわけピノ・ノワールは、世界的にみても適地の限られる気むずかしい品種。それだけにグランポレールの醸造チームも気合が入るようだ。
やや甘口に仕上げた2014年の「ケルナー遅摘み」は、昨年の日本ワインコンクールにおいて、金賞、部門最高賞、コストパフォーマンス賞の三冠を達成した秀逸なワインである。
【長野】
近くに千曲川が流れる北信地区には、サッポロが75年に開園した「古里(ふるさと)ぶどう園」がある。夏季の最高気温が低く、降水量の少ないこの土地は、欧州系のブドウ栽培に最適な土地。独自のレインプロテクションや排水設備によって、水はけをさらに改善した。
とくに生育期間にじっくり時間を取るカベルネ・ソーヴィニヨンや、フレッシュな酸味を必要とするシャルドネに適し、またリースリングからは希少な貴腐ワインも造られる。この甘口ワインは、昨年、ロンドンで行われたインターナショナルワイン&スピリッツコンペティションで銀賞に輝いた。
【山梨】
日本ワインの発祥地である山梨県。なんといっても日本固有のブドウ品種、甲州を抜きには語れない。グランポレールでもやや甘口から辛口、それにスパークリングや樽発酵まで、さまざまなスタイルのワインを甲州から造っている。
長期熟成させた、99年の甲州<モンイストワール>は今年、女性だけが審査するサクラアワードで、ダブルゴールドを受賞。甲州の熟成ポテンシャルを見せつけた。
一方、チーフワインメーカーの工藤さんがご執心な品種が、赤ワイン用の甲斐ノワール。心地よい渋みとピュアな酸味が特徴のワインに仕上がっている。
【岡山】
瀬戸内特有の温暖な気候により、日本有数の果樹栽培地として知られる岡山。長野や山梨とはまた違ったキャラクターのワインを醸造。ラインナップに華を添える。
その筆頭がマスカット・オブ・アレキサンドリアから造られる<薫るブラン>。岡山を代表する高級ブドウのマスカット・オブ・アレキサンドリアを、贅沢に用いたほんのり甘口の白ワイン。この品種の大きな特徴である、上品で華やか香りがピークとなる時期を見計らって収穫。酸味と甘みのバランスのとれたワインに仕上げている。
また岡山ではマスカットベリーAを樽熟成させた赤ワインも醸造。日本の何気ない食卓にぴったりのワインだ。
【安曇野池田】
西に北アルプスの山並みを望む「安曇野池田ヴィンヤード」は、サッポロが管理する12ヘクタールの単一畑。日照時間が長い上、昼夜の寒暖差が大きく、完熟したブドウが収穫できる。
ここでは、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネに加え、シラーやソーヴィニヨン・ブランの栽培にも挑戦。シラーは日本では珍しい品種だが、初ヴィンテージから果実味高く、スパイシーな風味を持ち、将来性の高さを知らしめた。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローをブレンドした「メリタージュ」は、しっかりとした骨格を持つ長期熟成タイプ。グランポレールの最高峰として、安曇野池田は大きな可能性を秘めている。
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