スパークリングワインに特化したソムリエコンクール
ポメリーソムリエコンクールは、シャンパーニュをはじめとする世界のスパークリングワイン(スパークリング日本酒を含む)に特化したコンクール。9月13日の予選には日本全国から86名のソムリエが参加。高難度な筆記試験とブラインドテイスティング試験の結果、12名の準決勝に進出。
10月30日の午前に準決勝が開催され、筆記試験、テイスティングおよびサービス技能を競い、その上位5名で午後の決勝戦が行われた。厳しい審査を勝ち抜いて決勝に進出した5名は、佐々木健太氏(L’AS)、瀧田昌孝氏(パレスホテル東京)、中西裕介氏(Clos Y)、野坂昭彦氏(ホテルニューオータニ東京)、森上久生氏(HAL PINOT)。
決勝では、ブラインドテイスティングやサービス実技のほか、ポメリーの販売促進の企画のプレゼンテーション、ポメリーシーズナル(シャンパーニュ史上初の季節限定ボトル)の4種類を飲みながらコース料理を食べたいというお客様にすべてのお皿を違う国の料理で提案するなど、ユニークな試験が行われた。さらには、5人全員で一斉にマグナムボトルを15杯分均等に注ぐ実技もあり、観客席も大いに盛り上がるコンクールとなった。
このハイレベルな接戦を制したのは、ホテルニューオータニ東京の野坂 昭彦氏。全日本最優秀ソムリエコンクール準優勝など、数多くのコンクールで実績を残してきた野坂氏だが、優勝に輝いたのは実は初めて。「職場の仲間や家族、みんなに支えられて頑張ってこれた。ようやく期待に応えられて嬉しい。スパークリングワインは勉強をすればするほど、その奥深さに驚く。これをゴールとせず、スタートととらえ、学び、経験したものをお客様に還元することができたら幸せです」と語った。
審査委員長の日本ソムリエ協会常務理事、森 覚氏は、「世界に通用するシャンパーニュ、スパークリングワインのスペシャリストを選出するため、厳しい審査となりましたが、非常にレベルの高いコンクールとなりました」とコメント。優勝者には、賞金100万円とフランスへの研修旅行が贈られる。また、今後1年間は、ポメリー・アンバサダーとしての活動もしていく。準優勝は瀧田昌孝氏、第3位は中西祐介氏。