スパイス? 昆虫?
旅はちょっと違った視点から食を見つめ直せる勉強の場でもある。表立っての旅するシェフを辞めた僕が、いまもよく仕事で訪れるのがタイ・バンコク。今回はバンコクで出会ったマクア・プアンといいタイ人にとても好かれているナスの話。
このナスに出会ったのはバンコクの定宿THE KEY PREMIUM に、併設されているレストラン#Felicita。夜景も楽しめるパリピもよく集うモダンなホテルだ。インテリアや音楽のセンスもとってもよく、ホテルマネージャーは僕と同い年。彼女やホテルスタッフは日本語も上手だし、僕もタイ語を少し翻訳機で勉強している(笑)
THE KEY PREMIUM
チェックインした初日の夜、ここで頂くことにしているのが#THOM KHA GUY という酸味とスパイスが効いたココナッツミルクで煮た鶏のスープ。トムは煮る、カーは生姜、ガイは鶏。生姜がアクセントになっている。メニューにはないのだけれど、今月も作ってもらった。暑い国で汗を流しながら「辛いッ!からいッ」と言いながら食べるのがいい。
お気に入りのトムカーガイ。メニューには載っていなくてもお願いすれば作ってくれる
これに三角形に綺麗に型どられたタイ米と辛口の白ワインを合わせるのが今の僕のお気に入りである。
2日目の夜は、聖なるハーブとも言われるカミメボウキ(シソ科の植物)とがつんとガーリックの効いた炒め物、#ポークガパオか薬膳料理ばりに様々な香辛料やハーブをすり潰したペーストで煮込まれた#チキングリーンカレー(ゲーンキョワーン)を頼むことが多い。
そのグリーンカレーの中に入っているのが、スパイスホールのようにテカテカ輝いている小粒の物体。
このカレーの中に入っている小さな実は何なのか?
仲間と食べていると「何コレッ!」「えっ!? スパイス!?」「昆虫!?」「野菜!?」僕に質問がたくさん降ってきた(汗)
「いや〜これはスパイスでしょ!? オールスパイスのホールかな〜」
と思いつつ、シェフ時代から知ったかをすると痛い目に合うのを知っている僕は、素直にホテルの仲良しスタッフに聞いてみた。そしたら「ナス」(マクワ・プワン)と言うから驚いた。わざと大きくなる前に摘んでしまったのかと疑う程のサイズで、グリーンピースやムカゴのようだ。小指の爪大サイズ。味も
ナスとは思えない辛味と苦味を持ち合わせている。
このスパイシーさがとてもグリーンカレーに合う。タイ人曰く「このナスがないとカレーじゃない!」とまで。これこそ現地の味、異国情緒漂うエキゾチックな風味が旅を再実感させてくれるものだ。タイにはさまざまなナスがあり、味がより苦い緑色の種類のものが人気だそうだ。日本にはないスパイシーさ。タイ人が日本に来て山椒を食べた時の感覚なのかもしれない。グリーンカレーと白ワインもまたよくマッチする。
帰国する際の機内誌にタイムリーにも世界のナス特集が掲載されていた。
世界各地のナス
その時、なぜか赤塚不二夫氏の天才バカボンのアニメのエンディングで嘉門達夫さんの歌詞 「この世は天国 ナスがママならキューリはパパだ♪」を口ず
さんでしまった……
機内のワインでホロ酔いの僕。綺麗なCAに聞かれていたのでは!? 深く考えない方が幸せであろう。
さて、読者のみなさんは令和元年の秋真っ只中でしょうか。タイでこの小さな魅惑のナスを食べに旅に出ても良いですが、シンプルに日本の焼き茄子と
ワインで秋の夜長を楽しんでみてはいかがでしょうか?
今回のプレゼントは、ナスをオシャレに楽しく焼くことができるテーブルウェアーのご紹介(オランダデザイン)
※もちろんナス以外も焼けます。
石川進之介の家庭を彩っているホットプレート #PRINCESSのホットプレート
「テーブルグリルミニピュア」 2名さま
Table Grill Mini Pure
サイズ グリルプレート:W394×D256×H45
台座:W450×D220×H75
材質
グリルプレート:アルミダイキャスト・セラミックコーティング
台座:竹
全体重量:約2.4Kg
コードの長さ:2m
消費電力:1000W
温度調整の範囲:~ 250℃
セット内容:プレート1 枚、台座1 台、温度調節プラグ1 個、オイルトレー1 枚、スパチュラ4 本、取扱説明書
締切は11月5日です。