- カオル
- 編集長、今日、飲みに行きましょうよ。新橋に美味しい日本酒の店、見つけたんですよ。
- 編集長
- お前、また日本酒かよ。たまにはワインを飲め、ワインを。
- カオル
- 炙ったイカとぬるめの燗がいいって、この間、編集長も叫んでたじゃないですか。和食で晩酌するならやっぱり日本酒ですよ。
- 編集長
- まあな、日本酒の美味しさは否定しないけど、ワインで和食ってのも相当いけるぞ。それに、あれは八代亜紀の歌だ。叫んでたんじゃなくて、歌ってたの。
- カオル
- え、歌? そういえばカラオケかかってたような。シャウトパターンにアレンジしてたんですね。さすが。
- 編集長
- うるさい。あれでちゃんと歌ってたんだ。まあ、いい。それより、今日はワインで晩酌するぞ。
- シズク
- 私もご一緒していいですか? ワインで晩酌、私も大好きです。
- カオル
- お、お、そうですよね、やっぱり晩酌はワインですよね。
- 編集長
- お前、調子いいな。さっきまでと言ってること違うぞ。
- シズク
- 最近、私アルザスワインに、はまってるんです。煮物や焼き魚などの家庭料理にもよく合うんですよ。これが。
- 編集長
- さすがだね。アルザスの白ワインが和食に合うという人は多いんだ。しっかりした味わいのものが多いから、出汁や醤油に負けない。だから、家庭料理での晩酌にはよく合うんだ。
- カオル
- へえ、アルザスって、フランスの内陸ですよね。海なんてないのに、魚料理にも合うんですか?
- 編集長
- 川はあるからね。マスなどの川魚はアルザスではよく食べる。マトロットという白ワインとオニオンソースで煮る川魚料理なんて、日本人好みだと思うな。
- カオル
- へえ、煮魚かぁ。旨味分の多いオニオンソースは日本の出汁に近い感じがあるよね。和食に似てるのかもね。
- 編集長
- おお、知ったようなことを(笑)。でも、そんな一面は確かにあるかもしれないね。ただ、刺身とかの生の魚よりも、焼き魚や煮魚によく合うと俺は思う。お晩菜とかね、居酒屋のおつまみとかにもよく合うよ。
- シズク
- そうなんですよ。イカゲソとか最高の相性ですよ。昨日作った豚の生姜焼きともバッチリでした。でも、刺身も合いますよ。先日アルザスワインのイベントに行ってきたんですが、和食とのマリアージュがテーマで、刺身や寿司も出てきてました。おいしかったです。ただ、醤油だけでなく、オリーブオイルや酢橘塩など、刺身の味付けにいろいろ工夫していて、それが相性をよりよくしていたのかもしれません。
- 編集長
- なるほど、それはいいアイデアかもね。白ワインは、醤油との相性でバランスを崩す場合があるからね。
- カオル
- 醤油には赤ワインの方が合うなんて言ってた人もいたなぁ。
- 編集長
- そうだね、普通にわさび醤油で食べる刺身には、軽めの赤をすすめるソムリエもいるよ。
- シズク
- 今度、赤ワインで刺身、私も試してみる。そもそも、アルザスワインって、デリケートでありながら、力強さもあるじゃないですか。それが和食と共通しているように思います。だから相性がいいのかなって。
- 編集長
- そうなんだよね。白のぶどう品種が多いのもいい。マリアージュしやすいよね。
- カオル
- それそれ。アルザスワインは、ぶどう品種の名前をワイン名にしているもの多いじゃないですか。あれ、わかりやすくていい。みんなそうしてくれればシンプルなのになぁと思う。
- シズク
- 今晩はとんかつだから、ピノ・ノワールにしようとか?
- 編集長
- そうそう、生姜焼きは、ピノ・グリがいいとか。
- シズク
- あ、私、生姜焼きにもピノ・ノワール合わせてたけど、ピノ・グリの方がいいんですか?
- 編集長
- ま、好みだけどね。
- カオル
- とにかく、今日の結論は「晩酌はアルザスワインで」ということですね。
- シズク
- ふふ、そうそう。だから早く行きましょ、飲みに。
- 編集長
カオル - はーい!!