ジェラール・ベルトランのオーベルジュ

WINE WHAT オクシタニーの旅 その16

ラグビーの元トッププレイヤーにして、現在はラングドックをリードするワインの造り手、ジェラール・ベルトラン。経営者としても、並々ならぬ手腕を発揮し、サステイナブルなワインの造りの伝統を尊重しながら、質と規模を両立する。ナルボンヌには、そのジェラール・ベルトランが運営するオーベルジュがあった。

心配ない。ジェラール・ベルトランだから

ジェラール・ベルトランさんは、ラングドックワイン界のスターである。

若い頃はラグビー選手だったが、ラングドックではワインメーカーとしてそれなりに知られていた父親が交通事故で急逝したのをきっかけにラグビーを引退。家業のブドウ園を継承し、安ワインのイメージが強かったラングドックで高級ワインを造り出して脚光を浴びたのだ。

「畑から、私たちのワインを飲んでくださる方の手にわたるま でのすべての段階において、ワイン造り とは、土地のパフォーマンスを学び、そ の真価を発揮させるべく、一日一日をチームとともに最高のものとすること」(WINE WHAT 2019年11月号のジェラール・ベルトランさんへのインタビューより)

彼を一言で表現するなら、「ひたすらセンスがいい」。

約200ユーロの高級ロゼワインをリリースし「ロゼ=安物」の固定観念を払拭。18年前からビオに着目しており、今はプロデュースする16のドメーヌすべてでビオディナミを実践中。正式にビジネスの関係を結んでいないドメーヌでも、「ビオに興味がある」と相談されれば惜しみなく援助する。300人以上のスタッフを束ね、150の国へワインを輸出する、完全無欠のヒーローのような彼が、オーベルジュも運営? それはもう、快適に決まってる!

シャトー・ド・ロスピタレ(Château de l’Hospitalet)
Route de Narbonne-Plage – 11100 Narbonne
Tel. +33 468452850
www.chateau-hospitalet.com
クラシックルーム 145ユーロ~

各客室にはシャトー・ド・ロスピタレの扱うワイン名が付いている。自分の宿泊する部屋名のワインをショップで探 し出し、お土産にするのも一興。
寝室、リビング、寝室とすべてシンプルにしてゆったりした間取り。

3つ星のシャトー・ロスピタレは、決して華美な装飾を施したオーベルジュではない。しかし、シックな客室のベッドは寝心地が最高。

レストランではワインと合うモダンな料理に工夫が凝らされ、1皿毎に驚きを与えてくれる。

3年前に改修されたショップには通常ボトル12 本分のサルマナザールや古酒などがならび、博物館のよう。

「ワインは中身で勝負」と実力主義な彼らしいオーベルジュ。ぜひ来訪を。

この日の前菜はカツオ出汁のスープ付。ワインペアリングコースは37 ユーロから。
高級ロゼ「クロ・デュ・タンプル」は、アメリカ人女性に大人気とか。

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