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ドミニク・ブシェ トーキョー料理長 厚東 創(こうとう・はじめ)、はじめて岩手に行く(前編)

新しい食材との出合いを求めて

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狭いニッポン、まだまだ広い

岩手最北の沿岸部を目指し、盛岡駅から東北道自動車道・八戸自動車道を経由して約150km、2時間かけて到着した洋野町種市地区。岩手が47都道府県・第2位の面積を誇ることを、最初から思い知らされる。

このエリアは東日本大震災による津波で沿岸部の漁業施設などが壊滅した。防潮堤が功を奏し、死傷者・行方不明者が発生しなかったのは不幸中の幸い。

「はまなす亭」も被災した旧店舗から少々内陸に移転し、営業を再開している。ここでのお目当はほやとウニ。

「新鮮な天然のほやは、何のくさみもないでしょう?」と店主の庭静子さんが、ほやの刺身初体験の厚東 創シェフの顔を覗き込む。

この地のほやは、潜水士たちが南部もぐりで水深30~40mの海底からとってきたもの。凝縮した海の香りと後から立ち上がる清々しい苦味は、醤油などの調味料を受け付けない。

残念ながら天然のほやは希少で、ほとんどが地元で消費され、市場には出回らない。狭いニッポン、どんなに急いでも、本当はまだまだ広いのだ。

もともと地元のハレの日の料理だったいちご煮も厚東シェフの印象に残った。「アワビとウニを一緒にお汁にして、素材から出るうまみでひとつの料理になっている。フランスにも、ムール貝とかカキとかマテ貝、ウニもあるけれど、海の食材は日本のもののほうが圧倒的においしい」。

それをどう今後、フランス料理に生かしていけばよいのか、と密かに考える厚東シェフであった。

DAY ONE AM こんな甘いウニ、食べたことない!

AM08:45 盛岡駅

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朝6時32分東京駅発の新幹線はやぶさ・こまち1号で一路盛岡へ。到着は8時45分。片道2時間少々と意外に近い岩手だが、東京都の気温差に距離感ひしっ

AM10:00 道の駅おりつめ

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盛岡駅からクルマで八戸自動車道を北上すること100km弱。自動車道を降りて九戸村の入り口で道の駅を発見。ヤマブドウワイン「陽のしずく」を思わず購入!

AM11:00 はまなす亭

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岩手沿岸北部の新鮮な海の幸を堪能するなら洋野町種市のこちら。地元の人気店。甘いウニ丼に、ほやめし、ほやの刺身を食す。厚東シェフはほやの刺身初体験。

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写真左
おいしさに感激の生ウニ丼。種市にある岩手県栽培漁業協会のうに栽培漁業センターが稚ウニの生産・放流を行っている。

写真中
ほやの刺身。「初めてなのでほかとの比較はできないけど、食べやすかった。塩分とミネラルを感じさせてうまかった」。と初体験の厚東シェフ。新鮮なほやはクセがまったくない。

写真右
さばいたほやを湯がいて特製ダレにからめ、ごはんに混ぜたほやめし。店主の庭静子さんはこの郷土料理で、「岩手県食の匠」に認定された。

PM00:15 たねいち産直ふれあい市場

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近海魚類専門店や野菜直売処、食堂など、8店舗が並ぶ市場。国道45号線沿いにある。野菜は入荷と同時に飛ぶように売れていく。旅の1日目だと買いづらい(涙)。

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たねいち産直ふれあい広場「産直丸魚」の天然ほや。取材に訪問した時は1kg800円。大3つ買える。

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